労働市場レポート 2016年4月版(2月実績)
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有効求人倍率は1.28倍で横ばい、完全失業率は3.3%に悪化
厚生労働省が発表した2016年2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比横ばいの1.28倍となり、1991年12月(1.31倍)以来の高い水準を2カ月連続で維持した。
有効求人倍率は、求職者1人当たりに企業から何件の求人があったかを示す指標。求人数、求職者数ともにほぼ横ばいだったが、厚労省は「1.28倍という水準自体が高く、雇用環境に特に問題は生じていない」(雇用政策課)とみている。
一方、総務省が発表した労働力調査(季節調整値)によると、2月の完全失業率は3.3%となり、3カ月ぶりに悪化した。
完全失業率が小幅ながらも悪化した背景について総務省では、人手不足感の高まりを背景に自発的な離職が増えたことを挙げており、基調的には「雇用情勢は引き続き改善傾向で推移している」とみている。