広がるビジネスチャンス!5Gで変わる世界の未来とは

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プロフィール
安藤隼人
某国内メーカーにてシステムエンジニアとして10年以上勤続中。現職の傍らITライターとしても活動。
英語の論文や各種展示会などから最先端の情報を仕入れ、IT業界の動向を追う。専門用語の羅列は控え、常に分かりやすく伝えることをモットーに各媒体にて執筆中。

初めまして、安藤です。皆さんは、「5G」という言葉をご存知ですか?

5Gは「5th Generation」の略で、現在モバイル通信の主流となっている「4G」に代わる第5世代の移動通信システムです。5Gは2020年の実用化が予定されており、5Gを利用したサービス開始に向けて世界中で活発な動きがあります。

今回は、5Gとは何なのか、5Gを活用することにより、これからの未来がどのように変化していくのかをお伝えします。

世の中を大きく変える「5G」の技術

総務省発行の「我が国の移動通信トラヒックの現状(平成30年12月分)」によると、2016年~2018年の月間平均トラフィック(通信量)は年間およそ1.3倍ずつ伸びています。今後のAIやIoTなどの普及により、この伸び率はしばらく続くとみられています。

このAIやIoTの普及を強力に後押しするのが「5G」です。総務省が2018年に発行した「2020年の5G実現に向けた取組」によると、5Gには次の3つの特徴があります。

  1. 超高速(最高伝送速度10Gbps:現行LTEの100倍)
  2. 超低遅延(遅延1ミリ秒程度:現行LTEの1/10)
  3. 多数同時接続(接続機器数100万台/㎢:現行LTEの100倍)

5Gが実用化されることによって、通信インフラの能力を格段に引き上げる改善が加わります。

5Gが各分野に適用されると何が実現されるか

今までは移動体通信には通信上の制約があり、インターネットに対して同時に多数の接続や大容量の通信を試みると、快適に利用出来ないという不具合が生じました。しかし5Gの実用化によって、現状の移動体通信が持つ制約はほぼなくなることに。今後はそれぞれの分野で、移動体通信を使ったビジネスの実証段階に入っていきます。

5Gの実用化によって、各分野にはどのような変革が起こるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

自動車分野

自動運転技術の実用化を目指すソフトバンク子会社の「SBドライブ」が、2019年7月3日~5日に東京都港区のイタリア街で、自動運転バス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」の実証実験を実施しました。

この実証実験は交通規制をせず、一般の交通状況下で実施されましたが、大きなトラブルは発生しなかったため、確実に自動運転の実用化に向けて前進しているといってもよいでしょう。

すでに国土交通省関東運輸局長から、道路運送車両の保安基準第55条による基準緩和認定を受け、車両の新規登録(ナンバーの取得)も実施されています。今後、自動運転技術が実用化されれば、過疎地でのバス運行などに大きく役立ちます。

医療分野

5Gが実用化されれば、4Kなどの高画質動画をリアルタイムに送受信できます。そのため、遠隔地にいる経験豊富な医師がロボットアームとカメラなどを用いて、患者を治療することも可能になるのです。今までは難病にかかっても居住場所の都合で、すぐ適切な診察を受けられない場合もありました。しかし今後は、遠隔地の経験豊富な医師から治療を受けることも可能になります。

またAIやIoTと連携することで、各地の病院やクリニックから医療データを収集してビッグデータを形成。AIに症例を学習させることで診断時に症状を提案させ、医師による診療の正確性やスピードを上げていけます。遠隔医療実施の際にも、これらのビッグデータと連携することで、効果的な医療行為を実施できるようになるでしょう。

さらに、平成30年の診療報酬改定で、情報通信機器などを用いた遠隔診療が医療行為の一部として認められるようになりました。時代は5Gの実用化を意識した方向へ着実に動いているといえます。

セキュリティ分野

5Gの実用化で、大量に接続されたデバイスから大容量のデータ送付が可能となります。この恩恵を大きく受けるのが監視カメラの運用です。今までは、指名手配や捜索願への対応などで特定の人物を探すためには、根気のいる作業が必要でした。場合によっては特定箇所の監視カメラの動画を警察署に持ち込み、膨大な量の記録映像を人の目で確認しなければならないことも。

指名手配や捜索願への対応などで特定の人物を探す作業は格段に効率化されていきます。例えば、指名手配犯の顔写真をAIに学習させておき、各地に設置された監視カメラでAIが顔写真とのマッチングを自動的に実施。該当者の可能性がある人物を発見した際には、アラートで通知するというものです。また、ショッピングモールなどの大型店舗でも、出入り禁止となっている人物が監視カメラに写った場合、警備員が現場に急行して退店を促せます。

まだこのような仕組みは世の中に出たばかりです。しかし今後5Gが実用化されれば、これらの仕組みも社会に浸透していくでしょう。

5Gの実用化で変わりゆく人材需要

5Gの実用化によって、各種人材のシステムへの置き換えが今後ますます加速していく可能性が高いです。しかしながら、今後5Gの実用化によって新たな職種が生まれるともいわれています。中でも注目すべきキーワードは「バーティカル・プレイヤー」。NTTやKDDIなどの技術者が参画する「第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)」の活動レポートでも、存在について言及されています。

5G人材「バーティカル・プレイヤー」

バーティカル・プレイヤーとは、業務知識をもとに5Gを含めたITの利活用を検討・実施できる人のこと。今後はITを利活用できる人材に、よりいっそう需要が集中していくことは必然です。

5Gに関連する書籍やサイトは、すでに多数世の中にリリースされています。IT関連情報の収集に努めておくと、ビジネスパーソンとしての価値は上がっていくでしょう。

以上、5Gの内容と5Gの活用例、今後の人材需要について考えてきました。5Gが実用化されることで移動体通信の可能性が飛躍的に広がり、様々なビジネスへの応用が利くようになってきます。そして、5Gを利活用できる人材には需要が集中していくでしょう。

次回以降、ビジネス各分野の5G実用化による発展について詳しく記事を執筆していくので、そちらもどうぞ宜しくお願いします。