採用面接で、準備しすぎの候補者を見分けるコツ

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採用担当者は、採用面接の前に念入りな準備をし、質問の種類や面接方法を工夫することで、組織に合った人材を見いだそうとします。同様に、候補者も面接をパスするために様々な準備をしているはずです。しかし、その準備が候補者の本心を隠す隠れ蓑になってしまうことがあります。

組織のビジョンや企業文化に合わなくても、とりあえず就職したいという気持ちで採用試験を受けにくる候補者を採用してしまうことは、長い目で見ると企業と候補者の双方を不幸にします。採用ミスを防ぐために、本当にその企業で働きたい候補者と、準備が上手いだけの候補者を見分けるコツをご紹介しましょう。

良い候補者は、自分の言葉で語る

例えば、「私たちの組織についてどう思いますか?」という質問をしたときに、企業WEBサイトに書いてある内容をコピーしたような回答が出てきたら要注意です。本当にその企業で働きたい候補者なら、企業WEBサイトに書いてあることだけでなく、新製品や企業に関するニュース、競合会社についてなど、詳しい情報を自分の言葉で説明できるはずです。

そして「なぜ、ここで働きたいのですか?」という質問に対して、自分の経験や希望を関連づけた明確な答えを持っていることでしょう。

さらに、面接後に質問がないか尋ねたときでも、条件や待遇の確認をするだけではなく、自分がやってみたい仕事について、どうしたらチャンスがつかめるのか積極的に聞いてくるに違いありません。

見本のような回答には、もう一度違う角度から質問をしてみる

準備をしすぎている候補者は、最初の質問に上手く答えられても、その回答についてさらに深く説明を求めると答えられなかったり、回答の裏付けがとれなかったりします。模範解答になりすぎているときには、もう一度、同じ事柄について違う角度から質問をしてみるとよいでしょう。

また、「あなたの短所は、どのようなところですか?」という質問に「私の短所は仕事に集中しすぎてしまうところです。」というような、ネガティブな質問に対してポジティブに受け取れる回答をする候補者も、準備をしすぎているかもしれません。このようなタイプの人には、事実に沿った失敗談や経験談を話してもらうことで、実際の人物像を知ることができます。

この発言に注意!詳しく確認すべき候補者の回答3つ

面接官の印象を良くするために、候補者は当たり障りのない回答をすることがあります。そのような回答をそのまま流してしまうと、候補者の本音を聞かなければならない採用面接では判断材料が不足してしまいます。例えば、次のような回答は、さらに深く確認する必要があるでしょう。

「前職では、成長する機会がありませんでした。」

前職を辞めた理由を聞いたときに、成長する機会がなかったとか、自分のやりたい仕事をする機会がなかったという回答が出てきた場合、それが本心かどうか確かめる必要があります。この回答は「給与がもっと欲しかったが、それを得ることができなかった。」ということの湾曲表現かもしれません。

候補者に、どのような機会が欲しいのか、またどのような仕事がしたいのか詳しく聞いてみてください。そして、なぜそれが前職で出来なかったのか確認します。候補者は「自分の能力を正当に評価されなかった。」と思っているのではないでしょうか。同じ間違いを繰り返さないために、採用前に給与の条件を含めて本音で話し合ったほうがよいでしょう。

「ぜひ、御社で働きたいのです。」

まず、なぜこの企業で働きたいのか、理由を確認します。企業の知名度や評判だけを基準に入社を希望している候補者は組織の文化に馴染めないかもしれません。業界で起きたニュースへの興味関心や、競合企業について知っているかなどを聞いてみてもよいでしょう。そして、本当にその企業で働きたいのなら、組織のために何ができるか考えているはずです。それを聞き出してみましょう。

「特に心配なことはありません。」

面接官が面接の最後に「何か質問がありますか?」と問う逆質問には、たいていの候補者が回答を準備しているはずです。それでは「転職にあたって、心配なことはありますか?」と聞いたときはどうでしょうか。ここで無難に心配がないと答える候補者は、まだ心を開いてくれていないかもしれません。もし見込みがありそうな候補者だった場合、もう少し時間をかけて話し合う必要があるでしょう。

重要なのは、候補者の隠れ蓑を剥がすこと

面接の前に準備をすることは、決して悪いことではありません。その人は仕事をするときにも慎重で綿密に準備する人である可能性が高いでしょう。しかし、面接では準備をしすぎることで候補者の本心が見えなくなってしまうことが問題になります。採用面接では、候補者が予想できない質問をしたり、時間をかけて何度か面接をしたりする工夫が必要です。そうすることで、候補者の隠れ蓑を剥がし、本音で話し合うことができるようになります。