求人広告で高い効果を出すための黄金ルール6つ
目次
こんにちは、アウトソーシングテクノロジーの若林聖子です。私は“どんな求人広告なら高い効果を出せるか”ということをずっと考えています。現在も、自社だけでなく複数の子会社の求人広告を作成し、効果の高い原稿作成に試行錯誤してます。
そこで今回は、採用担当にとって永遠のテーマである「求人広告で高い効果を出すための黄金ルール6つ」についてお話したいと思います。
1.求人原稿をつくる前に検討すべきこと
まず、原稿をつくる前に検討しておかなければいけないことがあります。それは媒体選びです。
媒体を選ぶために確認すべきポイントは、
- 媒体のターゲット層
- スキル保持の登録者数(募集エリア毎)
- 同業他社の応募効果
- 採用効果
以上の4つです。
上記4つを確認し、総合的にどの媒体なら高い効果が出るかを検討します。
ただし、ここで厳しく選定しすぎる必要はありません。あくまで効果が出る見込みを確認できれば良いので、「登録者数が数百人しかいません」とか「同業他社でこの原稿で1名も応募が来ませんでした」とか「即戦力人材の登録層がほぼいません」などのどうしようもないレベルでない限りは概ね大丈夫です。
2.ターゲットは広く設定し、集めてから選定する
次に、募集広告を見てほしいターゲットを設定します。ここで言うターゲット設定とは、その業務に対応する上で必要最低限のレベルは何かを定めることを指します。
ターゲット設定には、「狭める」と「広げる」の2種類の手法があります。しかし今は売り手市場なので狭めてしまうと応募効果ゼロで終わるリスクも高いため、広げて集めてから選考で絞り込む手法が安全かと思います。
例えば、営業職であれば、
- 「人に交渉する能力」
- 「断られても折れない忍耐力」
- 「事務処理能力」
- 「業界知識」
- 「スケジュール管理能力」
- 「提案力」
- 「課題設定力」
- 「業務スピードの速さ」
- 「プレゼン資料作成能力」
- 「論理的思考能力」
など、様々な要素が候補に挙がりますが、ここで一番最低限のラインに線を引きます。
粘り強い人を求めるのであれば、「忍耐力」のみに絞り込みをかけて採用活動を行うなど、企業によってこのラインは変わってくるかと思います。
また、仮にCADオペレーターを募集するのであれば、
- 「CADスキル」
- 「設計知識」
- 「設計者の意図を汲み取る傾聴力」
- 「事務処理能力」
- 「業務効率化に対する提案力」
など、様々要素が上がります。CAD・設計知識は入社してから教育し、設計者の意図を汲み取る傾聴力または事務処理能力があれば業務対応できると考えるならば、最低限のラインを「事務経験者」と絞り込みます。
このライン決めは非常に重要なので慎重に行っていく必要があります。
3.職種名はターゲット層との完全マッチングを目指す
職種名は、その文字数の限りを使ってPRするべき重要な項目となります。その内容は、応募者ターゲット層に完全にマッチングするものであること、且つ仕事のイメージがつきやすい業務工程を指すもの、且つ人気の職業になっていることが非常に必要です。
例えば、CADオペを募集したい際にはCADオペとは書きません。「設計者の助手」と書くことが有効です。きちんとした職種名になっていなくても、何をするのか一目でわかることが重要です。
試薬の実験評価職ではなく、「医薬品の副作用データを入力していく人」といった内容で出します。施工管理を募集したい際には「建設プロジェクトのマネージャー」というフレーズなどで、格好良くブランディングするのも一つの手です。
募集したい職種に対して、初めての人でも「チャレンジできそう」「きっとこういう仕事だな」と思わせることが大切です。
4.仕事内容は簡潔かつ正確に
仕事内容は、日常的な業務タスクまで、できるだけ正確に書くことをオススメします。
仕事場の掃除、資料のファイリング、日報の提出など…。どんな指示を受けて、どんなアウトプットを出す必要があるのか。それが出来るようになったら次は何をするのかなど。作業ごとに、箇条書きでも良いので簡潔に、けれど情報量は多く書くようにしてください。
ここを詳しく書くことで、応募者の不安を取り除くことができます。どんな仕事をどのくらいしなければいけないのか、これが明確になっている会社とそうでない会社の差は歴然です。
5.求人広告を広い職種コードに紐づける
最後に最も大切なのは“コード”の存在です。作った原稿をどのコードに紐づけるかを、媒体によりますが2-3種類ずつ設定できることが多いようです。
営業なら営業に、CADオペだから設計のコードに、とすることが普通かと思います。しかし、より多くのターゲット層を獲得するには、もっと広く設定する必要があります。
例えば、営業職を募集する際には営業職だけに絞り込まず、営業職に近しい職種にも表示される工夫をします。ターゲット層が見にくると思われる職種や、相性の良さそうな職種に紐づけられないかを考えましょう。
注意点としては、職種名で誤解を生まないような原稿に作りこむ必要があります。
6.第三者チェックと他社比較を怠らないこと
最後に、出来上がった広告は必ず自分以外の人にチェックしてもらってください。
「業務内容が難しそう」「ハードルが高そう」などの意見が出るであれば応募されにくい原稿であると判断し、その問題点が解消されるまで修正を重ねます。
また、他社の原稿との比較も忘れてはいけません。同じページに掲載された場合、文言や配置、色、画像などで見劣りしないか、埋もれてしまわないか客観的なチェックが必要です。
掲載中の求人情報の確認や担当営業や制作担当者へ相談を投げかけるなど情報を多く取るようにしてください。
限られた予算で最大限の効果を出すための参考になれば幸いです。
「若林聖子」さん連載記事
- 第01回 人事担当者必見!採用を成功させるためのKPIの立て方
- 第02回 毎月安定して採用したい!通年採用を行っている企業向けの年間計画の立て方
- 第03回 求人広告で高い効果を出すための黄金ルール6つ
- 第04回 採用拠点のないところに住んでいる応募者の採用をおすすめする理由
- 第05回 採用担当の個性を活かす!強みと弱みを意識したマネージメントで採用数を上げるポイント
- 第06回 内定クロージングのプロセスで大切にしたい5つの鉄則
- 第07回 離職率を下げるために絶対確認すべき10項目
- 第08回 応募者の不安を取り除く!面接官が採用面接時に準備すべき説明資料
- 第09回 転職条件緩和の交渉方法 -入社後も自社で長く活躍する社員になってもらうために-
- 第10回 採用担当が理解しておきたい -数字で読み解く自分の会社-