採用ノウハウ

求職者の緊張をほぐし、魅力を引き出す。今すぐできる上手なアイスブレイクのコツ

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面接を受ける求職者は、「採用してもらえるだろうか……」と緊張しているもの。人事担当者の大事な役割のひとつは、そんな凝り固まった雰囲気をほぐし、発言しやすい状況をつくることです。

そのために必要となるのが、“アイスブレイク”。コミュニケーションに安心感を生み出すために用いられるこの手法。上手に実施することで、採用面接の成功率はグンと上がります。

今回は、株式会社ガイアックスで人事・採用担当を務める藤堂和幸さんにアイスブレイクのコツを聞きました。同社の採用の屋台骨を担ってきた彼は、いったいどんなアイスブレイクを実践しているのでしょうか?

大事なのは、求職者に「すべて出し切れた」と感じてもらうこと

そもそも、アイスブレイクの“目的”は何でしょうか?

藤堂:アイスブレイクは、相手が安心して話せる状況をつくるために実施します。求職者はどうしても採用面接でカタくなってしまいがちなので、必須のテクニックですね。「採用する側・される側」というように、人事担当者と求職者に“上下関係”が生じては、相手は本心を見せてくれません。

最終的な目的は、リラックスして話しやすくなった結果、面接が終わった後、求職者に「すべて出し切れた」と感じてもらうことです。すると、求職者は満足して面接を終えることができますし、人事担当者も採用のための判断材料が増えるというメリットが生まれます。

アイスブレイクは、採用面接を効果的に実施するために重要なプロセスなんです。

単なる“会話の導入”ではないんですね。

藤堂:人事担当者が本当に見たいのは、その人の特質や価値観など、履歴書やレジュメには表れない“無意識”の部分です。そこを見せてもらうためにも、アイスブレイクで話しやすい雰囲気をつくることが大切になってきます。

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上手なアイスブレイクのコツは“共通点”

藤堂さんは普段どのようにアイスブレイクをしていますか?

藤堂:自分と相手の共通点を探すところからスタートします。人って、“似ているところ”があると親近感を持ちやすくなるので。共通点は完全一致する必要はなく、相手の一部と噛み合えば十分。そこから会話を広げます。

例えば、どのようなネタで共通点を?

藤堂:私は“土地”に関するネタが得意なので、出身大学や大学周辺のよく行く場所などですね。企業説明会などで大学をあちこち訪問しているので、周辺にある有名な飲食店や特徴的な建物などをよく覚えているんです。「あそこのカレー屋、行ったことあるんですか。美味しいですよね!」といった感じに話題を振ります。

あとは“共通の知人”というのも、ハマりやすい話題です。求職者が思わず「なんで知ってるの!?」と言いたくなるポイントが見つかれば、自然と会話は盛り上がりますよ。

共通点があると、たしかに親近感がわきそうです。

藤堂:それから、求職者が面接前に読んでいる“本”もチェックしています。例えば、エンジニア志望の方が面接前に技術書を読んでいたら、「○○の技術に興味があるんですか?」というように、話の種になるんです。それに「○○の技術を、この人事担当者は理解してくれているんだな」と、求職者からの信頼感にも繋がります。

なかなか共通点が見つからないときは、どうすればいいですか?

藤堂:見つけるべき共通点は、時事ネタや天気など、ありふれた話題でも大丈夫です。何かしら共感できることがあれば、それがアイスブレイクのきっかけになります。平凡な「人事担当者:今日は暑いですね」「求職者:暑いですねぇ」というやりとりでも、ずいぶん場の雰囲気は和らぎますから。

あとは、面接前に社内を案内するのも有効です。「求職者:おしゃれなビルですね」「人事担当者:実は引っ越したばかりで、まだ落ち着かないんですよ(笑)」といった会話が自然に生まれるので。

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▲ガイアックスは「人と人をつなげること」をミッションとし、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー領域の事業を展開している。画像はガイアックス公式Webサイト( http://www.gaiax.co.jp/)より。

アイスブレイクで避けるべき話題は、政治・好きなスポーツチーム・宗教

藤堂さんがアイスブレイクで避けている話題や注意していることはありますか?

藤堂:まず避けている話題としては、政治・好きなスポーツチーム・宗教。これらは会話の3大タブーとして扱われることも多いですし、個人の思想や生き方が関係するので、トラブルの原因になりやすいです。特に宗教や政治に関しては、厚生労働省の発表している「公正な採用選考の基本(※)」の中で明確に禁止されています。

※… http://www2.mhlw.go.jp/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm

また、住所にまつわる話題も注意です。おおまかな生活圏について話す程度なら大丈夫ですが、細かい住所まで深掘りしてはいけません。「出生地が原因で不採用になった(いわゆる部落差別)」と求職者が考えてしまう可能性があるからです。

なるほど。これらは面接のマナーとして心掛けておきたいですね。

藤堂:ただし、野球などスポーツの話は、相手が話したそうにしていたら聞きます。でも、そういった話題になりそうな場合は、「これは選考にまったく関係ないから」と前置きしています。はっきり言葉にしておいたほうが求職者にとっても安心ですから。

“好きなもの”には人の個性が表れるからこそ、気をつけなければいけないんですね。

藤堂:それに関して付け加えると、“趣味”の話も実は注意したほうがいいんです。自然な流れでない限り、趣味の話題はそれなりに面接が進んでからにしたほうがベターでしょう。

それはなぜ?

藤堂:相手が慎重な人だったり、不安になりやすいタイプだったりすると、「準備したレジュメや自分に魅力がないから、趣味の話題しかしないのかな……」と感じさせてしまうことがあるんですよ。

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求職者が用いる“単語”から、特徴が見えてくる

他に、人事担当者が知っておくといいノウハウはありますか?

藤堂:アイスブレイクの中で求職者が発する“単語”に注目すると、その人が経験したことや興味のある領域がわかったりしますよ。

というと、具体的には?

藤堂:例えば、エンジニアが「サービスを世に出すこと」を呼称するとき「リリース」「ローンチ」「デプロイ」といった単語を使います。でもこれらって本当は微妙に意味が違っているんですよ。だから、この中のどの単語を用いているかで、その人がどんなキャリアを積んできたのかが推測できたりもします。もちろんこれは、アイスブレイクだけではなく採用面接全般においても当てはまります。

なるほど。そうしたことを意識してヒアリングすると、得られる情報の量は全く変わってきそうですね。今回はどうもありがとうございました!

アイスブレイクは、面接の成否を左右する

限られた面接時間のなかで求職者の魅力を発掘するには、「話しやすい雰囲気」をつくることが何よりも重要。そのためには、ただやみくもに話を振ってはいけません。アイスブレイクの目的を考え、適切な話題を選ぶことが重要になってきます。

藤堂さんが明かしてくれたノウハウを参考に、会話の雰囲気を和らげ、人事担当者・求職者の両方にとって満足のいく採用面接を目指しましょう。

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