採用ノウハウ

マネージャーが転職を決めるとき|投資の世界にいた自分が、Rettyというグルメサービス・ベンチャーに心動かされたわけ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
retty1_w670

優秀なリーダー・マネージャークラスの人材に来てもらうには、「彼らが転職を決めたきっかけ」を知り、それをモデルケースとして自社の採用活動に活かせばいい。そんな趣旨から始まった本連載「マネージャーが転職を決めるとき」。

第3回は、オススメしたい飲食店の口コミを投稿・閲覧できる日本最大級の実名グルメサービス「Retty」(https://retty.me)を展開する、Retty株式会社のCFO・土谷祐三郎さんにフォーカスします。

監査法人トーマツからキャリアをスタートさせ、これまでファンドやコンサルティングファームで投資・事業再生の世界を歩んできた彼。なぜ、全くの異業種にも思える「食」×「IT」という世界に飛び込んだのか。その疑問に答えてもらいました。

世界に日本の良さを伝えたい。一致した、社長と自分の価値観

retty2_w670

まずは、土谷さんのこれまでのキャリアを簡単に教えてください。

土谷:私は大学在学中に公認会計士の資格を取り、監査法人トーマツに入社しました。そこから戦略系コンサルティングファームのコーポレイトディレクション、投資会社のACAとキャリアを重ね、ACAでは投資先であるホットランド(「築地銀だこ」などチェーン店を展開)に3年半出向しています。ホットランドが上場した段階でACAに戻り、その後2016年10月からRettyに中途入社しました。

投資の世界にどっぷりと浸かっていた土谷さんが、Rettyという企業を知ったきっかけは?

土谷:2016年4月に、Rettyの当時のCFOであり、もともと知り合いでもあった奥田健太から、代表取締役社長の武田和也と会うように勧められたんです。ACAでの仕事にやりがいも感じていましたし、当時は転職する気は全くなかったんですが(笑)。

その状態から、Rettyに興味を持ったのはなぜ?

土谷:武田の持つ「日本が誇るコンテンツである“食”を世界に伝えたい」という想いと、その熱量に心を動かされたんです。彼からは「いつから来てくれますか?」とその場で聞かれました。まだ入社するとも言っていなかったのに(笑)。すごいスピード感と熱量を感じました。

それから時間をかけて検討した結果、オファーから約半年後に入社することとなりました。

おお! その半年間のエピソードは、ぜひ後半で伺わせてください。ちなみに、武田さんと土谷さんの価値観には、何か相通じるものがあったのでしょうか?

土谷:先ほど話した内容とも共通する部分がありますが、「日本の良さ=日本の“食”を世界に発信したい」というマインドを2人とも持っていたんです。

実は私、幼少期にインドや中国で暮らしていました。当時、外から見た日本は、衣食住が充実しているばかりか、娯楽などのコンテンツが豊富で非常に恵まれた国だという印象を受けていました。

一方で、実際に日本に帰国した際に感じたのは、企業も人も日本人がそのような恵まれた環境に気付かず、世界に目を向けずに国内の競争に日々の生活に忙殺されているということです。

日本には、世界に誇れるものがいくつもあると確信しています。そして、それらを研ぎ澄ませ改善していくことにより、世界をリードしていくべきだと考えています。この考えのもと、これまでのキャリアを積んできたんです。

具体的には、コーポレイトディレクションに参画したのは「日本出自の戦略系コンサルティング会社として、日本ならではの経営スタイルを志向していたから」というのが大きく、ACAについては「企業投資を通じて日本の知財をアジアに広めていく」というコンセプトが非常に魅力的でした。

この経験の中で、日本が世界に誇れるコンテンツの中で自分の興味が強かったのが「食」という分野。つまり、武田の価値観と私の価値観が一致していたんです。だからこそ、「もっと話を聞いてみようかな」という気持ちになれたんですね。

たとえスキルが高くとも、「企業風土に合わない人材」を採用してはいけない

retty3_w670

▲Retty内には有志で運営されるさまざまな部活があり、土谷さんはゴルフ部に所属しているという。写真からも、同社の雰囲気の良さが伝わってくるようだ。

入社を決めるまで、土谷さんは他にも多くのRetty社員と会ったそうですね。それはなぜですか?

土谷:職場を決める上で「“誰と”仕事をするか」をかなり重視しているからです。実は、これまでの転職においては「“何の”仕事をするか」を重視して来ましたが、経験則的に良いメンバーと仕事をした時が最も自分のパフォーマンスが高く、満足度も高かったため、そのような考えに至りました。

極論ですが、一緒に仕事をするのが良いメンバーであれば、事業方針や事業内容をいくらでも改善できると思っています。

数多くのメンバーと会ったからこそわかった、Retty社員が共通して持つ特徴はありますか?

土谷:Rettyのルールにもありますが、「率直に言い合う」「まず聞く、そして対話する」が徹底されているということです。サービスや会社をより良くするために、他のメンバーに遠慮なく「こうした方がいい」とアドバイスしたり、一緒にディスカッションしたりするのが当たり前。その強固な信頼関係が非常に良く伝わってきて、すごくいいなと思って。

さまざまなメンバーと会いましたが、自ら考えて主体的に動く人たちばかり。「これがRettyの風土なんだな!」と感じましたね。そして実は、私がRettyの風土に合うかどうかを、採用“する”側もチェックしていたと聞いています。

つまり、財務の専門性のみならず「Rettyという事業に対する興味度の高さ」と「Rettyの風土に合うか」という2点を兼ね備えているかどうかが、採用のポイントだったそうです。

なぜ、それほどまでに「企業風土とのマッチング」にこだわっていたのでしょうか?

土谷:Rettyは通常の企業のような階層型ではなく、フラットな組織を目指しています。形式上、プロジェクトのオーナーは決めますが「上司と部下」のような関係ではありません。

その環境下では、先ほど述べたような「率直に言い合う」「まず聞く、そして対話する」が求められるわけです。全てのメンバーは対等の立場であり、ともに協力し合いながらビジネスの成功を目指す必要がありますから。

そのため、ベテラン・若手を気にすることなく円滑な人間関係を構築し、そのメンバーと共に成果を出せる人材が必要となるんです。

私は、もともとの経歴もあって、これまで上下関係や役職などをあまり意識したことがなく、成果を出すことにコミットするのを重視してやってきました。そのため、この組織に対しては非常に共感を覚えたんです。だからこそ、Rettyの風土に合うと判断されたのだと思っています。

なるほど、納得です。Rettyのように、事業の急成長を目指す企業は特に、採用する人材と企業風土のマッチングは重要になってくるかもしれませんね。

土谷:その通りですね。実際に、武田も「そこだけは妥協できなかった」と言っていました。どれほどスキルの高い人材でも、持っている“マインド”が共通しなければその企業の中で活躍してもらうことは難しいと思いますね。

入社前の自分に、手間を惜しまず「企業の魅力」を教えてくれた

retty4_w670

▲Rettyは、2017年7月より本社を麻布十番に移転した。

他に、土谷さんが転職を決めるポイントになったことはありましたか?

土谷:大きかったのは、まだ私が入社を決めてもいない段階で、店舗への営業に同行させてもらえたことです。私の方からお願いしたんですが、まさか同行の申し出を受け入れてもらえるとは思いませんでした(笑)。

営業に同行ですか! それも、まだ入社していないのに?

土谷:そうなんです(笑)。Rettyの事業がどのような付加価値を社会に与えているのか知るため、顧客の生の声を聞いてみたかったんです。

Rettyは点数評価ではなく、行ったお店のおすすめ情報を投稿してもらうことで、ポジティブな口コミが広がる仕組みです。それにより、店舗・ユーザー・Rettyの3者にそれぞれメリットがあるということは頭で理解していましたが、同行したことでその良さを肌で感じることができました。

たとえば、店舗側にとっては集客やファンづくりに役立つというメリットがある。そればかりか、店舗側とRetty側はお互いにさらに良いサービスにしていくための意見交換もされている。本当に素晴らしいサービスであることが理解できました。

そうしたプロセスを経て、企業の魅力も、社員の魅力も、サービスの魅力も十分にわかったからこそ、入社を決心したんです。

「求職者に、自社の全てを知ってもらおう」という姿勢。それは、優秀な人材を採用するためのカギになるのでしょうか?

土谷:そうですね。情報を包み隠さずしっかり伝えることがポイントになると思います。まさに、“裏表なく”ということですね。私はRettyのありとあらゆる面を入社前に教えてもらえたからこそ、「この企業で働きたい」と思うことができました。

たとえ異業種にいた人材でも、私と同じように、事業内容や企業理念、メンバーのマインドなどに感銘を受ける部分はきっとあるはずです。その魅力を伝えようとする熱量があるからこそ、良い人材を採用できるのではないでしょうか。

“遠い業界”の人材にも届くよう、自社の魅力を熱く語ろう

もしも、武田さんをはじめとしたRetty社員が自社を愛しておらず、熱を持って夢を語れなければ、土谷さんの心はきっと動かなかったでしょう。彼らの情熱が“共感”をつくり出したからこそ、土谷さんは入社を決意したのです。

あなたは、自社のことが好きですか? 自社の魅力を、熱く語れますか? そのメッセージを求職者に届けることができなければ、きっと相手は興味を持ってくれません。

土谷さんのように、“遠い業界”にいるリーダー・マネージャークラス人材に振り向いてもらうには、自信を持って自社の魅力を発信することが重要なのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マイナビ転職で、採用活動をはじめてみませんか?

会員数・掲載案件数ともに業界最大級!
マイナビ転職では、母集団形成から採用業務の改善まで貴社の採用を支援する幅広い商品・サービスをご用意しています。
採用でお困りの際はお気軽にご相談ください。

採用のご相談・お問い合わせはこちら

03-6740-7228
受付 9:15~17:45(平日)

関連コンテンツ

おすすめのコンテンツ