採用ノウハウ

採用責任者の視点|株式会社TFM 取締役社長 小柳津競介

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採用担当者が面接でチェックするポイントには、その人が社会人生活の中で学んできた「優秀なビジネスマンの持つ特徴」という暗黙知が表れるものです。だからこそ、その基準を知ることは、採用面接のスキル向上に寄与してくれます。

「企業の経営者やマネージャーが、採用面接においてチェックしている3つのポイントを知る」という趣旨の連載企画。第2回目は、“産地直送黒毛和牛一頭買い”を掲げる「Beef Garden」などの飲食店ブランドを運営する株式会社TFMの取締役社長・小柳津競介さんにスポットを当てます。

TFMは2009年に初の直営店である「Beef Garden 二子玉川店」を出店した後、2017年6月現在までに「肉バルSalt」「大衆肉バルKAMIICHI」など7店舗を出店。今秋にはニューヨーク・マンハッタンで大人気の「Empire Steak House」六本木誘致も計画するなど、事業を拡大し続けています。

食肉業界においてこれほどの成功を収めた才腕経営者は、採用面接で何を見ているのでしょうか?

チェックするポイント①「求職者が自社の風土にマッチするか」

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まず1つ目は、「求職者が自社の風土にマッチするか」ですか。

小柳津:はい。よく言われることですが、面接は「お見合い」と同じだと思っています。会社と求職者が同じ方向を向いていないと、会社の成長と個人の成長がリンクしません。

そのため、私は面接冒頭で求職者に「気になることは何でも聞いてください」と伝え、質問にはすべて誠実に答えることを決めています。

それは、なぜですか?

小柳津:求職者側が自社について事前に知ることができる情報は、せいぜい公開している求人情報ぐらいだと思います。それだけの情報で、人生において大きなウエイトを占める「仕事」を決めてしまうのは望ましくないと考えています。

実は、数年前までは採用が全然ダメで、「自分には人を見る目がないのかもしれない……」と落ち込んだ時期もありました。けれど、求職者に情報を開示し、彼らが抱く不安要素をすべて潰すようにしたら、急に採用がうまく行きだしたのです。

「企業風土とのマッチング」とひと口に言っても定義はさまざまかと思いますが、TFMでは具体的にどのような人を求めていますか?

小柳津:当社では、「“もっと!”を創造し続ける」という経営理念のとおり、現状に満足せずさらに良いものを追求できる人を求めています。逆に、受け身な人や現状で満足する人、そもそもチャレンジすることが嫌いな人は向いていないと考えています。

もちろん、そういった人や価値観を否定しようという意図は全くありません。けれど、会社は、同じ価値観を持つ人間同士が集まるからこそ、シナジーが生まれると私は思っています。その部分が合わないのであれば、たとえ雇ったとしてもお互い不幸になってしまう。だからこそ、企業風土とのマッチングを重視しているんです。

チェックするポイント②「チャレンジ精神を持っているか」

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2つ目は、「チャレンジ精神」ですか。これは、1つ目でも触れた、TFMの企業風土に由来するものなのでしょうか?

小柳津:その通りです。その要素を見分けるために、面接では「これまで、何かにチャレンジした経験はありますか?」と聞いています。それは未達成でも、挫折していても良い。チャレンジしようとする気持ちを持っていることが重要だと考えています。

実は当社では、中途採用において飲食業界での勤務経験をそれほど重視していません。もちろん経験があるに越したことはないですが、優先度は低いですね。それよりも、「やってやろう!」という気持ちが大事。それさえあれば、スキルはいずれついて来ますから。

TFMは、2020年までに海外進出を考えていると聞きました。その局面でも、きっとチャレンジ精神は生きてくるでしょうね。

小柳津:はい。きっと海外では、日本で想像もつかないようなことが毎日起こるはずです。そんなときに大切なのは、スキルよりもやはりマインドだと思います。

「すごいの来たな。やってやるか!」と楽しみながらやれる人。そのために、周りを巻き込める人。そして何より、心の底からチャレンジしたいと思う人。こういう人こそ海外につれて行きたい人材ですし、面接でもそういった点を見ています。

チェックするポイント③「“自社でなければいけない理由”を持っているか」

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最後に、3つ目のチェックポイントについて教えてください。

小柳津:「求職者が、うち(TFM)でなければいけない理由を持っているか」を重視しています。たまに、給与や福利厚生など条件面ばかり気にする求職者もいますが、「それなら、うちの会社じゃなくてもいいじゃないか」と感じてしまいます。同じ条件の、他の会社に入ればいいかな、と思うんです。

なぜ、数ある会社の中でTFMを選んだのか。そして、その人の人生においてTFMにいることの意味があるのか。そうした問いに対する答えを、面接を通して可視化していきます。

具体的には、「転職の理由」「実現したいこと」「何を大切にするのか」といった類の質問をすることで、求職者の持つマインドが見えてくるんです。

従業員1人ひとりが自社で働く“意味”まで考える。小柳津さんの、経営者としての熱い想いが伺えますね。

小柳津:結局は、採用のミスマッチを防ぐことが大切だと思っています。もし自社に強いこだわりがなければ、壁にぶつかったときすぐに転職を考えてしまうでしょう。

けれど、「この会社でなければいけない理由」がある人は、そこで踏ん張れるガッツを持っています。だからこそ、こちらも期待を込めて厳しい言葉をかけられる。その信頼関係があるからこそ、社員も企業も一緒に成長していけると思うんです。

同じ方向を向くからこそ、企業も、求職者も、幸せになる

TFMでは、基本的な接客から肉の切り方・焼き方まで覚え、1人前になるには1~2年かかると小柳津さんは語ってくれました。社員・パートアルバイトの区別なく、育成には大きなコストがかかります。だからこそ、企業と同じ方向を向いている人材を採用する必要があるのです。

求職者の“生き方”と向き合う。実はそれこそが、採用成功の近道なのかもしれません。

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