採用ノウハウ

採用の技術|求職者に刺さらない“退屈な”会社説明会をやめるには

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冒頭からストレートな物言いで恐縮ですが、率直に言うと、会社説明会というのは基本的につまらないものです。求職者の視点で言えば、それほど興味のない企業の会社説明会ほど、乗り気にならないものはありません。

やる気のある採用担当者ほど、自社の魅力をしっかり訴求しようと説明会のコンテンツを盛りだくさんにしますが、それでは逆効果。ただでさえつまらないものを重ねれば、退屈さに拍車がかかってしまいます。

では、説明会の担当者はどうすればその退屈さを払拭できるのでしょうか。ここでは、会社説明会を魅力的にする4つのポイントを解説します。

筆者:株式会社人材研究所 代表取締役社長、組織人事コンサルタント 曽和利光

京都大学教育学部教育心理学科卒業。リクルート人事部ゼネラルマネジャー、ライフネット生命総務部長、オープンハウス組織開発本部長と、人事・採用部門の責任者を務め、主に採用・教育・組織開発の分野で実務やコンサルティングを経験。また多数の就活セミナー・面接対策セミナー講師や上智大学非常勤講師も務め、学生向けにも就活関連情報を精力的に発信中。人事歴約20年、これまでに面接した人数は2万人以上。2011年に株式会社人材研究所設立。大企業から中小・ベンチャー企業まで幅広い顧客に対して事業を展開。

①自社のことを語らず、業界のことを語る

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まず、思い切って「自社にフォーカスするのをやめる」という方法があります。

例えば、会社の説明会ではなく、「業界の説明会」にするのはどうでしょう。自社が広告業界に属しているならば、広告代理店の話、最近の広告業界におけるインターネット媒体の成長度合い、新しいプレイヤーのこと、アドテクノロジーのことなどを説明するのです。

一旦、自社のことから離れれば、業界について語るべきことはたくさん出てくると思います。メインの内容がこういった業界説明であれば、自社にそれほど興味がない参加者でも、メリットは大きいので集中して聞いてくれるでしょう。

その上で、終盤に「こういう広告業界の中で、当社のポジションはここです」と話せば、結果的には自社の説明にもつながります。また、「業界全体を見渡した上で、戦略的に事業の方向性を定めている会社だ」という印象を持ってもらえるかもしれません。

②自社でのキャリア構築のイメージをしてもらう

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次に、自社に転職することの「キャリア的意味」を説明会で伝えることもおすすめです。

転職者は自分のキャリアについて悩んでいます。そこで、参考になる事例として「自社への転職」というケーススタディをしてもらうのです。

と言っても、何か特別なカリキュラムを準備する必要はありません。もっと単純に、最近自社に転職してきた社員に協力してもらい「なぜ、このタイミングで、何を求めて、自社に転職してきたのか。その後、どんなことに取り組んで、最終的には何を目指すのか」ということを語ってもらうだけで十分です。

会社説明会で社員が出ることはよくありますが、話す内容は、今やっている仕事内容やその面白さ、社会的意義などが中心です。それよりも、一般的にはあまり触れられない前職での経験や、なぜこのキャリアを歩んできたかなど、自分がこの会社にいるキャリア的意味を語ってもらうほうが刺さるのではないでしょうか。

転職は人生の節目となる大きな決断であり、そこには必ず不安があります。その不安を解消してあげるためにも、キャリアの参考になるエピソードを社員に語ってもらうことが有効なのです。

③求職者の適正を診断し、自社とのマッチング度合いを見せる

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3つ目は、会社説明会で自己分析のお手伝いをしてあげて、「あなたは○○な人なので、こういう理由で当社に合っています」と説明してあげることです。

どんなに良い会社であっても、万人にマッチするとは限りません。人には向き・不向きがあります。そのため、自社のメリットばかりを強調しても、それが求職者にとってもメリットかはわからないのです。

そこで、例えばですが、簡易な適性検査や質問項目などを用意して、求職者に説明会の場で回答してもらいましょう。その結果をフィードバックしながら、「こういうタイプの人は、弊社(のこういう職種)に合っています」というように求職者が自社に合っていることを説明するのです。

そうすると、単に「弊社は良い企業ですよ」と言われるより、求職者はグッと自分がその企業で働くイメージを持ちやすくなります。その結果、自社への志望度も高まるでしょう。適性検査の結果をフィードバックする企業は実は珍しいので、それだけでも説明会の“引き”になるかもしれません。

④会場にいる人と“一緒に”説明会をつくる

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最後に、企業側からの一方的な説明はなるべく省き、会社説明会に参加した人“だからこそ”経験できる内容を盛りこむ方法もおすすめです。例えば、会社や事業の説明は最小限に収めて、多くの時間を個別質問の受け付けに使ってみてはいかがでしょうか。

もちろん、多くの企業が参加する合同説明会などの場合、ふらっと参加しただけの求職者が質問することは難しいでしょう。その場合は、「自社についての質問」にせず、参加者が「会社を選ぶ基準」「業界について知りたいこと」などを質問してもらい、それに沿って自社の長所などの説明をすればよいと思います。

会社説明会ではどうしても、誰を対象にしても成り立つように、最大公約数的な説明をしがちです。しかし、説明会が持つ「企業側と求職者側の双方向コミュニケーションが取れる」という特徴を最大限生かすには、参加者を巻きこんでいくのが非常に効果的です。

まじめにやりすぎない。求職者のメリット“だけ”を考えよう

会社説明会をどうやって魅力的なものにするか、その方法について述べてきました。極端な言い方に聞こえるかもしれませんが、要は「まじめにやりすぎない」ことが大切です。

まじめにやりすぎると、相手が聞きたくもないことを冗長に語り続けることになってしまいます。「もっと自社のことを知ってほしい」という親切心のつもりでも、結局はあまり求職者のことを考えていない内容になるでしょう。

そのため、会社説明会という名目であっても、一旦自社のことは置いておき、「転職活動をしている人たちは何を聞くとメリットに感じるのだろう」ということだけを考えて企画することが大事です。

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