採用ノウハウ

マネージャーが転職を決めるとき|担いたかったのは、Emotion Techの調整役

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「リーダー・マネージャークラスの人材をいかにして採用するか」は、人事が抱える大きな課題です。

企業にとって重要な人材であればあるほど、採用したいと考える企業は多いですし、企業も簡単には手放してくれないもの。では、どうすればそうした人材を獲得できるのでしょうか。

そのノウハウを学ぶには、リーダー・マネージャークラスの人材が「転職を決めた理由や経緯」を知ることが効果的です。連載第2回である今回は、株式会社Emotion Techの技術顧問に就任した林優一さんをインタビュー。同社は、顧客の感情を数値化して企業の業務改善につなげるサービスを提供しています。

林さんがEmotion Techへの転職を決めたのはなぜだったのでしょうか。そして、彼の考える「企業が採用を成功させる方法」とは。その秘密を、林さんは穏やかな口調で語ってくれました。

Emotion Techは、長所と課題がどちらも明確だった

林さんがEmotion Techへ転職するまでの経緯を教えていただけますか?

林:私はもともと、前職で株式会社LIGのCTOとして働いていました。その業務と並行して、フリーランスとして複数の企業で仕事をしていたんです。LIGを2016年12月で退職した後、2017年1月からはフリーランスのままEmotion Techの技術顧問に就任しました。数か月働くうち、「この会社にもっとコミットしたい」と考え、社員になったという感じです。

他社と比較して、Emotion Techのどのような部分が魅力的だったのでしょうか?

林:第一に、Emotion Techという社名の通りなんですけど、「人間の感情をテクノロジーによって可視化・数値化する」というサービスを提供していることです。その領域にチャレンジしている企業はかなり少ないので、純粋にやりがいのある仕事だと感じました。

また、Emotion Tech にはCTO経験者が私以外に4人もいるなど、技術力の高いメンバーが数多く所属しています。そうした方々と建設的な議論が高いレベルでできるというのも魅力的でしたね。

加えて、この企業は「課題」が明確でした。その課題に対して自分がいくつか解決策を持っていたため、きっと力になれるだろうと考えたんです。

Emotion Techは、具体的にどのような課題を抱えていたのですか?

林:「調整役」が足りていませんでした。Emotion Techは各メンバーの技術力が高い企業なのですが、エンジニア側とビジネス側を連携させてサービス開発の方向性を決める役割の人がいなかったんです。その領域を、私が担えると思いました。

その役割はたしかに重宝されそうですね。林さんは、もともと調整役が得意なのですか?

林:そうですね。私は、他の人に頼られたり、メンバーの力になったりという「誰かのために働くこと」がモチベーションにつながるタイプなんです。だからこそ、あまり人がやりたがらないけど必要とされる調整役のような仕事は、すごく楽しくやれますね。

企業の課題と林さんの適正が、うまくマッチしたわけですね。林さんの事例のように、企業がマネージャークラスの人材を採用する際には「自社の課題を、そのマネージャーが解決してくれそうか」がとても重要かと思います。それを事前に知るために効果的な方法はありますか?

林:手っ取り早いのが、1日でもいいので一緒に働いてみることです。それによって、企業側もマネージャーの適性を見極めることができますし、マネージャーも企業の課題を肌身を持って理解することができますから。私自身、フリーランスとしてEmotion Techで働いたからこそ、企業のことをより深く理解できたと思っています。

エンジニアチームに2名のマネージャーを置き、社内のコミュニケーションを円滑にする

▲Emotion Techは、「CXM(Customer Experience Management)」の領域において日本で最先端を走る企業だ。「NPS(Net Promoter Score)」という指標などを活用することで、顧客の感情をデータ化&解析し、企業の業務改善につなげるWebサービスを提供している。西武鉄道株式会社や株式会社千葉興業銀行など、多くの有名企業が同社のサービスを導入していることからも、その効果の高さが伺える。画像はEmotion Tech公式Webサイト(https://www.emotion-tech.co.jp/)より。

組織運営を円滑にするために、人員配置で工夫していることはありますか?

林:ビジネス側に近い立場でマネジメントする人と、開発側に近い立場でマネジメントする人をそれぞれ立てており、私は前者を担っています。

その体制は珍しいですね。2名のマネージャーを置くことで、どのようなメリットが生まれるのでしょうか?

林:私の場合、お客さまのところに実際に行ってみたり、ビジネス側のメンバーと定期的に意思疎通したりと、エンジニア以外の人と話せる機会が増えたと思います。それによって、サービスの課題や改善すべき点が明確になるので、開発にも好循環が生まれるんです。また、開発側に近い立場のマネージャーがスケジュール管理をサポートしてくれるなど、両者が状況に応じて役割分担できるというメリットもあります。

また、IT企業って「ビジネス側とエンジニア側の仲が悪くてバチバチしている」というケースがよくあると思うのですが、そうしたことも起こりにくくなります。私たちが両者の意見を橋渡しすることで、衝突が緩和されるからです。

なるほど! 組織のコミュニケーションを円滑にするために、とても理にかなっている体制なのですね。

林:そう思いますね。その甲斐あってか、ビジネス側もエンジニア側も、別部署のメンバーと気軽に相談し合えるような雰囲気が社内には生まれています。

求人票には、企業が抱える“課題”を書くべし!

最後になりますが、林さんのようなマネージャークラスの人材を採用するために、人事はどのようなことをすべきなのでしょうか?

林:私が採用面接の場でよくやっているのは、「失敗したエピソード」を聞くことです。失敗した理由とその対策、具体的に何をしたのかをヒアリングしています。どのような課題解決ができる人なのか、失敗談を話せるだけの素直さや謙虚さがある人なのかをチェックできるからです。

それから、求人票に企業の「課題」を書くことも重要だと思います。マネージャーは課題解決が重要な仕事の1つなので、「その企業は、具体的にどのような課題を抱えているのか?」を理解できると企業に対する興味が増すんです。組織のこと、プロダクト設計のこと、採用のこと、いろいろあるとは思うのですが。その内容が伝わる求人票を書けば、採用のミスマッチが減るのではないでしょうか。

「うちの会社は、〇〇の課題を抱えています。助けてください」みたいな感じでしょうか(笑)。

林:さすがにそこまで赤裸々に書くのは難しいかもしれないですが(笑)。もし求人票に書けないならば、面接のときに話すといいんじゃないでしょうか。面接の場で課題の内容や解決策などを話し合い、お互いの認識を合わせることができればベストだと思います。

マネージャークラスの人材を採用するには、人事が企業のポジティブな情報もネガティブな情報も、包み隠さずに伝えることが大事なのですね。

林:はい。実際にはなかなかそれが分からないので、会って話を聞いたり、一緒に仕事をしたりするわけですけどね。マネジメントの業務内容は多岐に渡るので、「具体的にどんなマネジメントが必要なのか?」が明確になれば、その企業はマネージャークラスの人材にとって魅力的に映るのではないでしょうか。

自社の「ありのままの姿」を、伝えよう

林さんが転職を決めた大きな理由。それは、企業の抱える課題と林さんの適性がマッチしていたことでした。「マネージャーは課題解決が仕事」という言葉が示すように、企業の課題が明確になっていれば、それを解決したいと考える人材は自ずと集まってくるのです。

企業の良い部分だけでなく、「ありのままの姿」を外部に発信すること。実はそれが、採用成功の近道なのかもしれません。

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