採用ノウハウ

東南アジア先進国の求職者の特徴とソーシャルリクルーティング事情

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

東南アジア諸国でも、インターネットやソーシャルネットワークサイトを使った転職活動が盛んになってきているようです。アメリカの大手人材紹介会社Kelly Servicesが実施しているアンケート調査、Kelly Global Workforce Indexの2013年度版によると、アンケートに回答した人の67%が転職活動の際に、新聞広告、会社や人材紹介会社のWebサイトに載っている求人情報といった従来の媒体よりも、ソーシャルメディアを使っているという結果が出ました。特に、タイ(79%)とインドネシア(70%)は、世界で最もソーシャルメディアを使った転職活動が盛んです。また、アジア・パシフィック地域の回答者の半分以上(56%)が、ソーシャルメディアを通して求人の案内を受け取っていました。この数字は、アメリカ(41%)、ヨーロッパ(38%)、および中近東やアフリカよりも高くなっています。

このような状況のなか、各国での採用活動はどのように進めるべきでしょうか? 国別に求職者の現状をみながら、現地の求職者へのアプローチ方法をご提案します。

中国:Weibo、LinkedIn、Tianjiなどのソーシャルネットワークサイトを利用

中国では、よい職場やステップアップの機会を求めて転職活動をするのは、積極的な行為として評価される傾向にあります。そのため、新卒よりも中途採用の転職市場が活発に。企業側としては、優秀な人材をつなぎとめるための努力が必要です。

ソーシャルネットワークサイトが発達している中国では、質の高い応募者を採用できるリクルーティングツールとして利用されています。しかし、TwitterとFacebookは禁止されているため、中国独自のソーシャルネットワークサイトを利用しなければなりません。中国版Twitterと呼ばれるWeiboをはじめ、FacebookのようなRenren、中国版LinkedInのTianjiが人気です。

中国のソーシャルネットワークサイトは、日本のmixiとFacebookが違うように、独自のネットカルチャーを持っています。それに合わせて採用活動を実施することが、候補者を引きつけるポイントとなるでしょう。

タイ:アメリカ発のソーシャルネットワークサイトを利用

タイの失業率は1%未満と低く、人材不足のため20年間売り手市場が続いています。現地企業は、新卒よりも中途採用を好む傾向にあります。経験の少ない労働者は、転職を繰り返すなかで技術を磨いていきます。

Web上の動向としては、JoBsDBやJOBTHAIといった求人サイトに加え、Facebook、LinkedIn、Twitterなどのソーシャルネットワークサイトを使った転職活動が伸びています。Facebookの利用者数は世界第13位。また、2013年12月からLinkedInがタイ語に対応を始めました。当時のLinkedInのブログには、「タイでは、チュラロンコーン大学、IBM、タイ航空、True Corporationをはじめとする、24,400以上の組織で働く人たちが登録している」と紹介されています。

タイの人口は日本の半分程度ですが、LinkedIn登録者数のボリュームは変わりません。欧米の大手企業を始め、アジア各国の会社もLinkedInを使ってタイ現地の採用活動をしています。LinkedInで実際の求人ページを見てみると参考になるはずです。特に、現地の候補者を引きつけるには、採用ページの一部にタイ語を使ってみることをお勧めします。

シンガポール:人口の20%がLinkedInを利用

シンガポールには、複数の日系企業がアジアの拠点として進出しています。失業率が低く、労働者は給与面や待遇を重視する傾向があり、キャリアアップを目指して転職する人も多いとか。また現地企業では、妊娠出産以外は理由を告げずに従業員を解雇することが可能であるなど、日本よりも労働に関する法律が緩やかで、実力・能力主義であるといえるでしょう。転職先として、官公庁や政府系の大企業、また欧米系多国籍企業が人気です。また、女性の進出も多くみられます。

シンガポールでは、さまざまな日系人材紹介会社が、現地採用のために人材紹介事業としての拠点を作っています(リクルート、エンワールド、インテリジェンスアジア、JACなど)。また、シンガポールでもLinkedInの利用者が伸びており、500万人の人口の20%、100万人を超える人が利用しています。LinkedInの発表では、シンガポールの労働者と学生の70%がアカウントを持っていることになります。

シンガポールは公用語が英語のため、企業にとっても、ほかのアジア諸国での採用活動よりLinkedInやFacebookを利用しやすいようです。特に少人数の採用を予定している場合、広告で不特定多数に求人情報を流すよりは、ソーシャルネットワークサイトを活用したほうが、欲しい人材に絞ってアプローチすることができるでしょう。

ベトナム:主にオンライン人材紹介会社を利用

ベトナム人は、忠実・真面目で、勤勉な国民性を持つといわれています。一方、成果主義なところもあり、給与面や、将来のキャリアに結びつく教育の機会などを理由として転職をする傾向があるようです。

転職活動は、人材紹介会社に登録をしたり、新聞広告から求人情報を得たりすることが多いとか。また、人づてや、工業団地が持つ独自のルートを利用して転職活動をすることもあるようですが、最近では求人サイトも利用されています。

ベトナムでのソーシャルネットワークサイトを使った採用活動は、他のアジア諸国に比べるとまだ少ないようです。Vietnam WorksやNavigos Searchなど、よく利用されるオンライン人材派遣会社ではベトナム語にローカライズされたWEBサイトを持っています。また、ベトナムでは海外へ留学する学生が増えています。特に日本は、オーストラリア、アメリカに次いで第3位(2013年データ)の留学先人気国です。現地だけでなく、日本にいる留学生への採用活動も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

インドネシア:急速に進むソーシャルネットワークサイトの利用

インドネシアでは外国人の雇用条件が厳格化されたため、現地の優秀な人材を獲得し、育成することが必要となっています。経済的な事情で十分な教育を受けられない人が多いことから、若年者の失業率が高く、労働市場における大卒者は全体のわずか6%ほど。企業では、オンラインの求人広告や人材紹介会社を使った採用活動が盛んです。

2013年、インドネシアはLinkedInのメンバー数が急激に伸びている国として、世界第3位と発表されました。また2014年6月のウォールストリートジャーナルによれば、インドネシアのFacebook月間アクティブユーザー数は6,900万人。公式の国別ランキングは発表されていないものの、登録者数もアメリカ、インド、ブラジルに次ぐくらいになるだろうと予測しています。インドネシアでのソーシャルネットワークサイトを通した採用活動は、今後ますます増えそうです。

一方、工場で働く人達は縁故採用が多いようです。現地の財閥系企業や、欧米企業、日系企業は人気があるため退職者はあまり出ません。ソーシャルネットワークサイトでの採用活動が増える一方で、工場の従業員を採用するには、現地の人材紹介会社や海外進出むけのコンサルタントを利用する必要が出てくるでしょう。

教育の充実と、ソーシャルメディアでのアプローチが重要

東南アジア先進国の求職者の間では、給与面などの待遇とともに、将来のキャリアアップにつながるかどうかが重要視されているようです。雇用維持のためには仕事を通した教育訓練の充実が望まれます。

各国でソーシャルメディアを使った転職活動が盛んになってきています。ただ、ソーシャルメディアとひとことでいっても、国が違えば採用活動に対する反応も変わってくるもの。これからは、各国の文化や習慣に合わせた、きめ細やかなアプローチが必要になりそうです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マイナビ転職で、採用活動をはじめてみませんか?

会員数・掲載案件数ともに業界最大級!
数多くの企業様の採用を支援してきたマイナビ転職まで、採用のご 相談や掲載へのお問い合わせなど、お気軽にお申し付けください。

採用のご相談・お問い合わせはこちら

03-6740-7228
受付 9:15~17:45(平日)

関連コンテンツ

おすすめのコンテンツ