採用ノウハウ

Googleは、なぜ適切な人材を見つけ出せるのか?

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候補者の第一印象で就職面接の結果が決まるという説は、多くの研究にも裏づけされています。しかしそれは採用者側からすれば、面接の第一印象に流されて採用してしまい、本当に必要な人材を確保できないことにつながりかねません。このようなことにならないためにはどうすればよいのか。世界中の優秀な人材が集まるGoogleの事例に学んでみましょう。

面接結果が第一印象で決まってしまう

Googleの人事部にあたるPeople Operationsでシニアバイスプレジデントを務め、『Work Rules!』という本を出版したラズロ・ボック氏は、候補者の第一印象がよい場合、面接官は残りの面接時間をその人のよいところを探すことに使い、第一印象がよくなかった場合、残りの面接時間でその人を落とす理由を探してしまうといいます。また、トレド大学心理学部の学生とフランク・バーニエリ教授が2000年に発表した研究では、面接の最初の10秒で合否が予測できるという結果を示しました。

しかし、実際には最初の10秒だけで優秀な人材を見抜くことは不可能といえるでしょう。それはつまり、面接時間のほとんどを無駄にしているということでもあるのです。

候補者をチームに受け入れたときに、どう動いてくれるか?

ボック氏によれば、面接の最終ゴールは、候補者を現在のチームに受け入れたときにどう動いてくれるかを予測することだといいます。Googleでは行動的な質問と状況的な質問を組み合わせた構造的インタビューに、認知能力、誠実さ、リーダーシップ能力を測るテストなどの複数の評価テクニックを組み合わせることで、最適の人材を見つけ出すようです。

これを可能にしているのが、同社のqDroidという社内ツール。面接官が候補者に与えたい職種を選択し、その採用試験でテストしたい能力を入力すると、面接ガイドと、その職種のパフォーマンスを予測できるようデザインされた質問がEメールで面接官に届きます。このツールにより、面接官は簡単に効果的な質問をすることができるのです。また、面接官がその文書をほかの面接官と共有することで、候補者をさまざまな面から評価することが可能になります。

構造的インタビューの長所と短所

構造的インタビューはどの候補者にも公平であり、面接官、候補者の双方にとってよりよい経験になっているとボック氏は述べます。しかし、構造的インタビューを実施するためには、質問をあらかじめ書き出し、シナリオに沿って面接が進められるかをテストし、面接官は準備した質問だけをするようにしなくてはいけません。しかも、候補者がほかの候補者にヒントを与えたり、質問に対する準備を面接前にしたりすることができないように、常に質問を変える必要があります。

それは大変な労力ですが、それでも採用面接で典型的に使われている主観的で偏った質問で、みんなの時間を浪費するよりはよいというのがボック氏の見解です。

採用試験での質問例

では、いったいどんな質問をすればよいのでしょうか。ボック氏が挙げている採用試験での質問例を引用し、ご紹介します。

  • あなたの行動が、チームによい影響を与えたときのことを話してください。
  • あなたがチームを上手に導いて目標を達成したときのことを話してください。あなたのアプローチは、どのようなものでしたか?
  • だれか(同僚、クラスメイト、クライアントなど)と一緒に働くのが難しかったときのことを話してください。

退屈な質問だと思った方もいるかもしれません(実は、ボック氏もそう認めています)。しかし同氏によると、退屈な質問こそがすばらしい回答を導くのだとか。

例えば、テクノロジーサポートのポジションの面接で、「クライアントにラップトップのバッテリーを直してほしいと頼まれたらどうするか」という問題解決の質問をしたとします。「依頼どおりラップトップのバッテリーを直しました」と答えた候補者より、「そのお客様が過去にもバッテリーの減りが早いとおっしゃっていたことと、もうすぐ旅行に出かけられるということがわかっていたので、バッテリーの交換が必要になったときのために予備のバッテリーを準備しました」と答えた候補者を採用するべきでしょう。

Googleの大胆な面接方法

一般的に採用面接では、会社の上層部や上司になる社員が候補者を面接します。しかし、Googleでは、将来その候補者の部下となる人物も面接に参加するそうです。これは、候補者にGoogleが職位にこだわらない会社であることを印象づけるだけでなく、マネージャーが昔の仲間をチームに迎えるといった仲間びいきを防ぐことにも役立ちます。

また、「クロスファンクショナルインタビュアー」という、部署に直接関わりのない社員が面接に参加するやり方も大きな特徴です。例えば、営業のポジションの面接に宣伝部や総務部の社員が参加します。ほかの部署の社員は、候補者の仕事には関心がありません。そのため、雇用の質を上げるという点に興味を集中させることができ、公平な評価につながるのです。

採用担当者に贈るボック氏の4つのアドバイス

優秀な人材を発見できる採用担当者になるために、どんなことに気をつければよいでしょうか。ボック氏が4つのアドバイスをしています。

  • 1.チームやポジションに適切な人材かどうかという、性質の合格点を高く設定すること。採用活動をする前にどんな人材を望むかを決める。自分よりもよい人という目安で候補者を選ぶとよい。妥協はしない。
  • 2.候補者をよく知ること(LinkedInやGoogle+などのSNSをチェックする)。
  • 3.客観的に候補者を評価すること。部下や上層部を面接に参加させ、面接中にインタビュアーがきちんとメモを取る。そして、公平な見方ができる人に雇用の最終決定をしてもらう。また、定期的に面接時に書いたメモに戻り、新人が実際にしていることと比較し、採用担当者としての評価能力を高めること。
  • 4.候補者に、入社する理由を与えること。あなたがしている仕事がなぜ重要なのかを明らかにする。候補者が一緒に働きたいと思うようなすばらしい人たちを、採用面接を通して候補者に紹介するのもよい。

自分で採用者を決められないとなったら、マネージャー陣は嫌がるでしょう。面接官も、フォーマットに従ったインタビューやフィードバックの仕方にイライラすることでしょう。過去の経験からボック氏は、従来の面接方法を変えることには困難が伴うと語ります。しかし、今までのやり方を変えられない人たちに負けてはいけません。ボック氏は「圧力に屈服するな。品質のために戦え」と、採用担当者にエールを送っています。

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