人事お役立ち

残業ゼロで業績向上も。ゼロから始める導入リスクの少ない残業削減方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

長時間労働による過労死問題が世間を騒がせたこともあり、政府は国内の企業に向け働き方の見直しを推進しています。なかでも、日本人の働き方として根強く残っている残業体質を改善させるため、厚生労働省は、省を挙げて長時間労働対策に取り組んでいます(※厚生労働省HP 長時間労働削減に向けた取組)。

こうした政府の態勢を受け、多くの企業が働き方改革に乗り出しています。長時間労働問題の原因である残業削減は大きなテーマです。しかし、豊潤な資金とリソースが整っている大企業ならばともかく、予算や人員が限られている中小企業ではうまく実施できていないという声もあります。残業ゼロどころか、取り組みのために残業が増えていく一方・・・・・・。

上層部は残業からが仕事だと言っている・・・・・・と、理想と現実とのギャップに悩む人事担当者の方に向け、今回は実施しやすく効果的な残業削減方法をご紹介します。

残業削減導入前に確認しておきたい3つのこと

やみくもに残業削減対策を行っても何も成果を挙げられません。まずは職場の現状を把握し、その上で業務の見直しや新しい方法の検討をすることが大切です。具体的に把握すべきポイントは3つあります。それでは順に説明していきましょう。

プロジェクトや取引先との関係性の見直し

現状、会社やチームが抱えているプロジェクトがどのくらいあるのかをきちんと把握しましょう。必要な工数や資金、プロジェクトに要する期間まで正確に把握し、自社が提供できるものと見合っているのかを確認します。例えば、見積り工数が合計100時間しかないにもかかわらず、150時間必要なプロジェクトを進めていたら、50時間分は誰かが時間外労働を強いられることになります。残業が当たり前になっている職場風土では、このような現実に見合わない工数の仕事を請け負っている事実すら認識できていないこともあります。残業が多いプロジェクトを中心に、一度正確な数字を把握してみましょう。また、これを機に取引先との関係も見直すとよいでしょう。例えば、いつも終業時刻ギリギリに仕事を依頼してくる取引先や、無理を強いてくるような取引先があれば対処法を検討するのも一つの手です。

日々の業務の見直し

毎日の些細な仕事の中に隠れているムダを徹底的になくしましょう。例えば、社内のメールや書類チェック、電話、会議、報告会などが該当します。なかでも会議には多くのムダが隠れています。会議前の書類作成やコピー、会議室までの移動などがそうです。社内で行われる会議を、本当に必要なものかどうかと吟味すると、それほど重要でない会議が多いとがわかることがあります。

リソースの見直し

業務を効率的に進めようにも、そもそもリソースが不足していたら話になりません。リソースは、一般的にモノを意味することが多いので、IT化したほうが明らかに効率的な業務がないかどうかもチェックしましょう。そして、人的リソースも不足していないかも必ず確認しましょう。例えば上に挙げた「プロジェクトの見直し」で工数が不足していると判明したのなら、アウトソーシングや採用を検討したほうがよいかもしれません。

費用対効果の高い残業削減の取り組みとは?

職場の現状を正確に把握すると、普段は見えてこなかった改善点が浮かび上がってきます。そうして浮かび上がってきた改善点の中から比較的取り組みやすいものから手をつけていきます。ですが、改善点はわかっても実際にどのような施策をしてよいのかわからないという場合は、これからご紹介する取り組みを参考にしてみてください。

ノー残業デーの導入

あらかじめ設定した曜日は全社員が残業を行わないという取り組みで、残業削減対策を実施している企業の多くが取り入れている方法です。ノー残業デーは一定の効果は得られますが、もともと業務負荷の多い人にとっては他の日に仕事を回して残業することも少なくなく、根本的な改善と言い難い面もあります。ノー残業デーを取り入れ、根本からの改善を目指すなら、残業しない日を設けるだけでなく現状の業務量の確認も欠かせません。

残業を申請制に変更

自由に残業できる環境は、ついダラダラと仕事をしてしまいがちです。就業時間内に終わらなければ残業すればいいと安易に考えてしまうからです。しかし、残業が申請制になれば、そうもいきません。残業するには管理職の承認を必要とする社内ルールを設けると、それまで漫然と残業を行っていた人は、気まずさから就業時間内に業務を終わらせるようになることが期待できます。 どうしても必要な場合は仕方がないかもしれませんが、ムダな残業を減らすという意味では一定以上の効果がありそうです。

業務の標準化を行う

いつも同じ部署または同じ人が残業をしている場合、業務の負荷が多すぎないか見直しが必要です。その部署しかできない、あるいはその人しかできない仕事が存在してしまうと、該当する部署、人だけに仕事が集中します。有給を取得してリフレッシュしようにも、休んでいるうちに仕事が溜まるという負の現象が起きていませんか? その仕事が誰でもできるよう業務の標準化を行いましょう。そうしなければ、該当者へ負担がかかるだけでなく、いざという時に会社の損失にもなりかねません。

業務や工数の見える化を行う

現在進行中のプロジェクト、日常のルーティンワークなど、あらゆる業務の進捗状況や発生するタスクの必要な工数が、すぐにわかる状態になっていますか? 他人のタスクであっても、チームあるいは職場で共有できれば手の空いた人が代わりにタスクを処理できます。タスクや必要な工数が可視化されていることで、タイムマネジメントもしやすくなりますし、「他人の仕事」という意識から「チームの仕事」という意識が芽生え、チームワークが生まれやすくなります。

社内研修を実施する

残業削減のための取り組みを実施するにあたって、管理職を含む社員の意識改革が必要な場合もあります。残業体質が捨てきれていない社員がいると、せっかくの施策も残念な結果になりかねません。タイムマネジメントや業務効率化に関する研修、IT研修など、社員のスキルアップも含め研修を実施してノウハウを共有することも大切です。

残業削減を行った企業の成功事例

実際に残業削減を成功させた企業はどのような取り組みを行ったのか、成功事例も紹介しましょう。

残業チケット&ペナルティを導入

時間外労働の多いアニメ業界のピコナでは、残業をチケット制で行うという取り組みを実施し、約80%の残業削減に成功しています。 21時以降の残業を行う場合はチケットを必要とし、1ヶ月の上限は5枚までと上限を設定、チケット使用時も社長に申請するという仕組みです。結果、社員にタイムマネジメントの意識が備わり、残業時間が減ったそうです(※ピコナ回数限定チケットなど奏功アニメ製作現場で残業を大幅))。

アウトソーシング化を実施

化粧品の通販事業を手がけるランクアップは、データ入力などの単純作業や資料作成業務を一括してアウトソーシングすることで残業時間を削減しました。自社で行わければならない仕事を見極め、外注化できる仕事は積極的に任せることで、本来のやるべき仕事に集中できます。結果的に残業削減だけでなく仕事の質向上にもつながったそうです (※長時間労働は本当に必要?ほとんどの社員が17時に帰る年商59億円の化粧品会社)。

残業削減に取り組むメリットは大きい

残業削減は、すべての社員を巻き込んで行う大きな改革です。一筋縄にいかないこともあるかもしれませんが、得られるメリットはとても大きいといえます。残業削減による人件費の削減や生産性の向上を実感する企業は多く、結果的に業績が向上するケースも少なくありません。

実施にあたっては、国から助成金(※時間外労働等改善助成金)。 を得られる場合もありますから是非前向きに検討してはいかがでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マイナビ転職で、採用活動をはじめてみませんか?

会員数・掲載案件数ともに業界最大級!
マイナビ転職では、母集団形成から採用業務の改善まで貴社の採用を支援する幅広い商品・サービスをご用意しています。
採用でお困りの際はお気軽にご相談ください。

採用のご相談・お問い合わせはこちら

03-6740-7228
受付 9:15~17:45(平日)

関連コンテンツ

おすすめのコンテンツ