人事お役立ち

エンジニアたちが「それでもスティーブと一緒に仕事をしたい」と思ったのはなぜか?

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決して妥協を許さなかったスティーブ・ジョブズの姿勢は、ときとして部下への厳しい叱責や、容赦ない人事異動として表れます。それでも、ジョブズは「どうしてもこの人と一緒に働きたい」と部下に思わせる魅力にあふれたリーダーでした。”Becoming Steve Jobs: The Evolution of a Reckless Upstart into a Visionary Leader”は、ジョブズのリーダーシップ、従業員のエンゲージメントやブランド意識など、人事の視点から読んでも興味深い本です。

部下をその気にさせるリーダーシップ

この本のなかで著者やアップルの従業員がジョブズについて語るとき、繰り返し使われる言葉があります。それは「先見性のある(Visionary)」「触発する(Inspiring)」のふたつ。ジョブズは常に「次に来るものは何か?」という問いを自分自身に投げかけ、それをいち早く実現しようとしていました。

また、部下たちを触発し、やる気を喚起する力も備えていたとも。ある従業員は次のように語っています。「スティーブは、次に来る新しいビッグなことを創造する、と皆が信じていました。馬鹿でない限り、そう信じていました」。

若いころのジョブズは、企業という組織がどのように機能するのか、ということにお構いなく、傍若無人に振る舞うこともありました。この本を読むと、そんなジョブズが、ビジネスの世界でさまざまな経験を積みながらリーダーとして成長していく様子がうかがえます。

究極の従業員エンゲージメント

欧米企業の人事では、従業員のエンゲージメントという指標をよく使うそうです。従業員がどれくらい熱意を持って仕事に取り組んでいるか、という度合いを表す言葉で、その度合いが高いほど、生産性や顧客満足度が上がることがわかってきています。ジョブズをはじめ、アップルの従業員のエンゲージメントは非常に高く、それがアップルの成功の大きな要因のひとつであるといえるでしょう。

ジョブズは、彼自身がそうであったように、エンジニアたちが夜も週末も仕事をすることを当然のように思っていました。必要とあらば、彼らが休暇中、あるいは日曜日に自宅でくつろいでいるときでも、躊躇(ちゅうちょ)せず電話をしたそうです。それでも、たくさんのエンジニアたちが「ジョブズと一緒に仕事をする魅力には抗しがたいものがあった」と言っています。

ジョブズのもとでコンピューターを作る……エンジニアたちにとって、それは崇高なミッションであり、報酬がなくても自発的に取り組みたいと思えるような仕事でした。そこには、究極の従業員エンゲージメントの姿があります。

「アップルというブランドを愛してほしい」

企業のブランドイメージは、消費者へのマーケティングだけではなく、人材採用においても重要な要素です。「好きなブランドの企業に就職したい」と思う人は大勢います。

ジョブズは、アップルというブランドを消費者に対して「どう見せるか」ということを、常に意識していました。

例えば、インタビュー記事の内容はもちろん、記事のレイアウト、フォント、掲載するジョブズ自身の写真にまで細かく口出しをしたそうです。
また、製品紹介のプレゼンテーションの前には、開催イベントの楽屋で一緒になったビル・ゲイツが驚くほど、緻密なリハーサルを繰り返したとか。ブランドイメージを強く意識し、計算しつくした演出をしていたことがわかります。

ジョブズはまた、自分だけでなく従業員にも「アップルというブランドを深く理解し、愛してほしい」と考えていました。従業員一人ひとりがブランドアンバサダーであってほしい……ジョブズはそう考えていたのではないでしょうか。

“Becoming Steve Jobs: The Evolution of a Reckless Upstart into a Visionary Leader”に描かれたビジネスの軌跡からは、ジョブズの強いリーダーシップや、従業員たちの仕事に対する姿勢、ブランド・アイデンティティーの大切さが読み取れます。人事の観点から見ると、(1)ビジョンを持ったリーダーの育成(2)積極的に仕事に取り組める環境(3)従業員の自社ブランドに対する意識という3つの要素が、いかに重要であるかを再認識できる内容の本です。

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