人事お役立ち

無駄な残業を減らし、生産性を上げる労務管理の考え方

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営業成績が良く会社に対して貢献している社員よりも、営業成績がいまいちでも残業時間が多い社員のほうが受け取る給与が多い、ということはありませんか?<br />こういった状況をそのままにしておくと、営業成績の良い、本当に評価すべき社員から不満が出てしまうことも。そうならないためにも、残業の多い人が評価されるのではなく、生産性の高い人を評価する必要があります。

2013年OECD加盟国の労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は、日本が34カ国中22位であり、主要先進7カ国では1994年から20年連続で最下位となっています。労働基準法を順守するなかで実績を上げるためには、効率的な働き方に基づく労務管理が必要です。営業職をはじめとする社員の生産性が上がる、労務管理の考え方をご紹介します。

企業にとってますます厳しくなる労働基準法

企業は時間外労働協定(36協定)や変形労働時間制、みなし労働時間制など、法定労働時間を順守するためにさまざまな対策を行っています。しかしいくら対策をとっても、長時間労働の抑制や、有給休暇の取得促進などを目的として、労働基準法も以下のように改正されています。

1. 法定の労働時間、休憩、休日の順守

法廷労働時間や休日、有給休暇取得の促進など、順守しなければならない労働基準法の項目は増えるばかりです。

2. 地域別最低賃金の増加

地域別の最低賃金は年々上昇し、東京では平成27年10月1日から907円です。

3. 1ヶ月に60時間を超える時間外労働の、割増賃金率の引上げ

平成22年4月1日施行の労働基準法の改正で、従来の25%割増しの残業手当に加え、月60時間を超える時間外労働の割増賃金が50%以上に引き上げられました(中小企業は当分の間、適用猶予)。

残業時間の定義を考える

労働基準法では、使用者の指揮命令下にある時間が残業としてみなされます。例えば、みなし労働時間制をとっている外回りの営業でも、就業時間後に帰社してから社内にいる時間は原則として残業時間とみなされます。タイムカードによる退勤時間までを残業時間とすると、能力が高く残業しないで業務を終了した人のほうが、受け取る給与が少なくなる場合や、営業から戻って雑談している間も残業手当が支払われるという場合が出てきます。

本来は、企業の実績を上げるために支払われるべき残業手当が、実際には無駄ともいわれかねない手当として支払われる場合が出てくるのです。

これを防ぐものとして、残業時間の定義を、使用者の指揮命令下にある時間として、残業を申請制にするという方法があります。タイムカードの退勤時間までを残業時間とするのではなく、実際に業務を行った時間を残業時間と定義する考え方です。残業時間の業務を上司が管理し、その結果、無駄な残業時間を減らして、企業全体の労務管理と生産性の向上につなげていこうというものです。

残業時間の生産性を上げる、管理方法の例

しかし、多くの社員が個々に毎日残業の承認を求めてきたら、上司もパンクしてしまいます。営業や企画など、労働時間を実績に連動することが難しい職種もあります。

実際に残業時間の生産性を上げ、管理する2つの例をご紹介します。いずれの場合も、あらかじめ時間外業務の定義を、全社員と共有しておくことが重要です。最初は猶予期間を設けて、現場の上司が実際に申請のあった残業時間の業務について、部下に具体的に説明する期間を設けることも必要です。

アナログで管理

アナログで管理するには、例えば日報に時間外業務報告の欄を設けて、残業時間の業務を具体的に記入させるという方法があります。上司は日報を見て、残業時間に見合う業務内容かを承認します。月次で集計して総務に報告します。

デジタルで管理

デジタルで管理するには、クラウド型のグループウェアで、残業時間の具体的な業務内容を報告させることで、上司も管理しやすくなります。報告者も管理する上司も、外出先から報告や確認ができるため効率的です。デジタルならあとで検索や集計をするのが簡単で、残業時間と実績の管理をするうえで、データも取りやすくなります。

生産性を上げる労務管理は、社員意識の改革から

労務管理の本来の目的は、働きやすくモチベーションが上がるような労働環境を作り、人材を活用して会社の実績を上げることです。残業の申告制は、報告者だけでなく管理する上司も、業務内容と時間を考えることにより、労働時間全体の生産性を意識することを目的としています。そして、結果として生産性の高い社員を評価するという、適正な人事評価にもつながっていくでしょう。

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