人事お役立ち

終わりのない長時間労働の抑制!
「勤務間インターバル規制」とは?

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前の終業から次の始業までの間に一定の休息を確保する「勤務間インターバル規制」の取り組みが、大企業を中心に増えはじめています。また、長時間労働を規制する有効な対策として、国の労働政策審議会でも導入を推進する声が大きくなってきているようです。

そこで今回は、「勤務間インターバル規制」の制度概要、そのメリット、導入にあたっての課題などを中心にご紹介します。

しっかり休んで休息確保!勤務間インターバル規制の目的は?

「勤務間インターバル規制」とは、勤務と勤務の間の「休息時間(=勤務間インターバル)」をしっかり確保しようという取り組みのこと。休息の確保を雇用主に義務付けることにより、長時間労働を未然に防ぎ、社員の健康維持や、ワーク・ライフ・バランスの向上を目的としています。

例えば通信大手のKDDIでは、管理職を除く社員約1万人を対象として、「8時間以上の休息確保」ルールが2015年7月から導入されました。ルールの概要は、午前1時以降の勤務を原則禁止、始業開始の午前9時までに8時間以上の休息を取れるようにするとともに、午前1時以降も働いた場合は、その分翌朝の出勤時間を遅くするというものです。

KDDIではこれまでも特定の社員(設備担当)にはこのルールを適用していましたが、「長時間労働をなくす」という企業の姿勢を徹底するため、労使合意のもと対象を広げたといいます。

なぜ日本企業で導入が進まないのか

この「勤務間インターバル規制」を先駆的に導入したのが、欧州連合(EU)です。EU加盟国の法律の基礎となる「EU労働時間指令」によって、各国の法律ではなんと「最低11時間の休息を確保すること」が企業に義務付けられています。その結果、1日13時間以上働くことができず、総労働時間の抑制につながっているとか。

インターバル規制は、日本ではまだ法制化されておらず、個々の企業で労働組合と経営側が話し合い、自主的なルールを定めるにとどまっています。大学教授などの専門家および労使の代表が労働法制について議論する厚生労働省の労働政策審議会では、2014年秋から2015年2月にかけて労働時間法制について話し合われました。そのなかで、労働側からは「勤務間インターバル規制を導入すべきだ」との意見が出ましたが、経営側の反対もあり、法案化には至りませんでした。

したがって、現段階ではいくら企業の労働組合が求めても、経営側の反対があれば導入は進みません。また、ルールを作成して社員の休息を確保したとしても、仕事量が減らない場合には逆に社員の負担が増加する可能性も。仕事を持ち帰って家で処理することになれば、かえって社員を苦しめることになりかねないといった懸念もあります。

国の議論も活発化!大手をはじめ、外食産業でも導入の動き

とはいえ、過労死、うつ病の発症といった社員の健康被害が拡大しつつあるいま、長時間労働の抑制は企業にとっても喫緊の課題となっています。

残業が多いことで知られる情報通信の業界では、2009年に12社が労使合意によりインターバル規制の導入に踏み切ったことから、導入済みの企業が多いです。また、ここ最近では三菱重工業やNECといった大手企業、長時間労働が問題視されることの多い外食産業でも導入する例が増えはじめています。

前出の労働政策審議会の報告書においては、社員の健康を確保するためだけでなく、次世代育成や女性活躍推進のためにも、労働時間の法規制が有効だとされているとのこと。いま現在、インターバル規制の法制化には至っていないものの、厚生労働省の定める「ガイドライン」では「労使でインターバル規制の導入に向けて、具体的な方策を検討すること」を盛り込むべきとされています。

社員の健康に配慮したルールづくりを

過労死等防止対策推進法が制定されるなど、社員の健康を守り、ワーク・ライフ・バランスが確保できる働き方の実現に向けて、国での議論も活発化しています。労働組合を持たない企業や、従業員の少ない企業においてもその動向は要チェック。時間外労働や休暇、休息など、社員が健康に働き続けられるためのルールづくりに反映させていきたいものです。

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