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新入社員を戦力化せよ!効果的な中途採用者の育成方法

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研修を終え、いよいよそれぞれの部署に配属され、本格的に業務をスタートさせた新入社員や、中途採用で新たに仲間に加わった即戦力――。
新たな職場でイキイキと仕事に取り組んでいることと思いますが、中には、「入社半年でいきなり辞表を提出してきた」、「突然、心療内科の診断書を持ってきた」といったケースも増加しているといいます。
そこで、今一度「新戦力となる新入社員と受け入れ側の関係性づくり・育成方法」について真剣に考えてみませんか?

新入社員の「理想の上司像」とは?

2015年度の新入社員を対象に行われたある調査において、「仕事や職場生活に対する不安」について聞いたところ、「上司・先輩・同僚との人間関係」と答えた人が約6割、「仕事が自分に合っているか・うまくできるか」という回答と並び、トップとなりました。また、同じ調査において「会社に望むこと」を尋ねたところ、2位の「自分の能力の発揮・向上ができる」を大きく引き離し「人間関係がよい」との回答が1位となっています。

この結果からもわかるように、新入社員にとって、職場の「人間関係」に対する関心の高さは相当なモノ。特に「上司とどのような関係を築けるかによって、今後の職場生活が大きく変わってくる」とまで考えている新入社員も少なくないといいます。では、新入社員が求める“理想の上司”とはどのような人なのでしょうか。

この調査結果からもわかるとおり、いわゆる“ゆとり世代”ともいわれ、比較的のんびりとした環境の中で学生時代を送ってきた近年の新入社員の多くは、何事にも熱心に取り組み、指導をする「情熱型」の上司よりも、おおらかな「寛容型」の上司を求めていることがわかります。つまり部下である自分たちをそっと見守り、話を聞いてフォローしてくれる…、そんな上司を「理想」と考えているわけです。

自分たちを見守ってほしい、フォローしてほしいという感覚は、ともすれば「甘え」に見えてしまいますが、こういった傾向は、日本能率協会が2013年に実施した新入社員への意識調査からも読み取ることができます。このときの調査では、上司や先輩に「どのような対応(指導)を期待しているか」を尋ねたところ、以下のような回答結果が得られています。

  1. 1位…頻繁にコミュニケーションを取ってくれる
  2. 2位…チャレンジする機会を与えてくれる
  3. 3位…仕事について、事細かに教えてくれる
  4. 4位…困った時は助けてくれる

厳しい競争社会を生き抜いてきた人から見れば、「甘ったれるな!」と思わず言いたくなるかもしれません。いずれにしても、これら調査結果から推測できるのは、「近年の新入社員は、全体傾向として仕事に対して《受動的な態度・気持ち》が強い傾向にある」という点です。

新入社員は自立よりも同調を求めている

では逆に、受け入れる側の上司や先輩は、新戦力として加わった新たな社員ととどのような関係性を築いているのでしょう?
ひょっとしたら「少しでも早く自立してほしい」と願うあまり、必要最低限の説明だけで、「新入社員に考えさせる」ことを重視したコミュニケーションに終始してはいないでしょうか?

先にも紹介した日本能率協会による意識調査では、上司や先輩にあたる社員に対し、「あなたが新入を指導するときのポイントは何か」という質問も行われました。その結果、圧倒的多数だった回答は「自分で考えるように仕向ける」というもの。多くの新入社員が求める「仕事について事細かに教える」という回答は、ごく少数だったのです。

このように上司や先輩の回答と新入社員の回答に大きなギャップが生じたことは、すなわち両者の意識や行動にすれ違いがあることを示しているとも言えます。もし、このまま双方がそれぞれの主張を繰り返したら、何も進展しないばかりか関係性が悪化してしまう可能性だってあるでしょう。では、新人・若手社員と上司・先輩の間のある「ギャップ」を取り除いていくためには、どのような対応を心掛けるべきなのでしょうか。

個人ではなく「部署・チーム全体」で見守り、そして育てる

新入社員の約8割が組織内での「孤独感」から壁にぶつかり、行き詰ってしまうと言われています。こうした「孤独感」を感じさせないためにも、新入社員への指導をOJTリーダーなどの責任者だけに押し付けず、部署やチーム全体で育てていく姿勢が求められます。

「とりあえず」の言葉は通用しない!

新入社員に仕事を教えるとき、業務上の相談をされたとき、「とりあえず」とか「何でもいいから」という言葉を使っていませんか?
確かに「まずは自分なりにやらせてみてから……」という気持ちもあるでしょうし、仕事においては「やってみないとわからない」という側面があるのも事実。
しかし、経験値のない新入社員にとっては、物事を行ううえでの方法論やプロセス、さらにはその理由などを、まずは「言葉」で説明してほしいと思っているのです。新入社員の「これは何のためにやるのですか?」「その理由を教えてください」という言葉を「小生意気だ」と切り捨てるのではなく、きちんとその理由を説明することができれば、仕事のパートナー同士として信頼関係は深まっていくはずです。

「育成プラン」と「育成ゴール」を決めておこう

研修を行う際には、まずは「だいたいこんな感じで教えていこう」という大まかなプログラムを考えておきたいもの。そして、この「育成プラン」を作成したら、いつまでにどのくらいのレベルまで育てていくのか「育成ゴール(目標)」を明確にしておくこと。配属から3ヶ月後には、どうなっていてほしいのか?さらに半年後は?そして1年後は?それらのイメージや目的設定を明確にしておくことは重要です。

このような「育成プラン」と「育成ゴール」の設定は、OJTリーダーが単独で考えるのではなく、職場の主だったメンバー全員で考え、共有していくことも重要。それによって、新入社員に何を期待するか、どうやって教えていくのか育成方針が明確になります。そして、この意識が、職場での人間関係においてもプラスに働き、モチベーションの向上にも良い効果をもたらします。

まずは雑務から仕事を覚えてもらう――はもう古い!

「やる気のある優秀な人材ほどすぐに辞めてしまう」。そのような事例に苦慮している企業は、新入社員に「どのような業務を任せていたか」を見直してみるとよいでしょう。

小間使いや雑用係的な仕事ばかりを任せていなかったでしょうか。雑務を経験し、そこから責任感や仕事の意義などを学ぶことはもちろんとても大切なことです。
しかし、自分の仕事を優先するあまり、「手の回らない部分を新入社員にやらせる」という感覚を持っていたとしたら、それはやはり問題でしょう。新入社員から「この人(会社)は自分を育てようとしてくれていない」と不信感を持たれてしまっても仕方ありません。

新入社員の「やる気」を形にするには、まずそれを尊重したいもの。「これは自分の裁量でキミに仕事を任せるんだ」という姿勢を見せることもときには重要なのです。

新人社員の育成は、組織全体で教育・研修する風土作りを

「ゆとり世代」、「シュガー(甘い)社員」などと、なにかと揶揄されることも多い近年の若手社員たち。自分たちを「見守ってほしい」、「フォローしてほしい」といった感覚を持つ世代は、一度会社のゆるま湯感に浸ってしまうと、そこから抜け出そうとしなくなるとも言われています。だからこそ組織全体で新入社員の成長を求め、育てていく風土を築くことが重要なのです。

それによって社内の雰囲気や社員同士の空気感もよりポジティブなものになり、上司と部下の良好な関係性が上質なメンタルヘルスを醸成するはずです。
中途採用とはいえ、入社した時から完璧に仕事をこなせる優秀な人材というのはほとんど存在しないもの。彼らの未熟さだけを見る前に、目的を明確にした会社側の研修制度や教育体制、その中身とあり方について、見直してみるのもよいのではないでしょうか。

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