人事お役立ち

その研修、本当に役に立っている!? 社員研修の効果を知るために知っておきたいこと

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「社員のスキルアップのためにお金をかけるのは、会社の『コスト』ではなく『投資』である」。今や、その考え方は社会の“常識”となりつつある。しかし、さまざまな研修を導入してみたものの、「思うような“効果”が得られていないのでは?」と疑問を感じている人も多いのではないでしょうか。

そこで社員研修の「効果」を測る手法や考え方、そして社内の研修担当者として「やるべきこと」をまとめてみました。

研修内容を“振り返る”機会を設けよう

新人研修をはじめ、社員教育の一環として、さまざまな研修を導入しているという企業も多いことでしょう。数ある研修の中から自分たちのニーズにあった内容のものを選び、導入し、開催する……。しかし、無事に研修を終えたからといって、それですべて終了というわけではありません。なぜなら、研修によって高まった知識やモチベーションを持続させるためには、研修後のしっかりとしたフォローが必要とされているからです。

研修中の参加者は、職場から離れたある種の非日常環境に置かれることになります。そのために、「職場は職場、研修は研修」と双方を切り離して考えてしまいがち。研修が終わり、職場(日常)に戻った瞬間に、日々の業務に追われ、せっかく研修で学んだ内容を忘れてしまうケースも少なくありません。
研修によって得た知識やスキルを職場へと持ち帰り、実践できるようにするためには、「日常の現場」においての細やかな支援・フォローが何よりも重要になるでしょう。

こうした「研修後のフォロー」としてよく用いられているのが、レポートや事後課題の提出です。また、社内で報告会を行い、同じ部署のメンバーに、研修に参加した感想や学んだことを発表させるといったケースも多く見受けられます。
これらは「研修の内容を振り返り、その内容を思い出してもらう」という点では有効な手段だといえるでしょう。このように「学んだ内容を思い出す機会をつくる」ことはとても重要なことです。

もしも報告会のように改まった場を設けることが難しい場合は、同じ研修に参加した者同士が定期的に交流する場を設けるのも有効な手段です。長期にわたることも多い研修を共に乗り越えた参加者どうしには、強いつながりが生まれていることも少なくありません。研修後もそのつながりを保つ場を設けることで、改めて研修を振り返り、活発に意見交換が行われるなど、メリットも少なくありません。

「研修の成果」はどうやって測るのか?

このように、研修後、参加者のフォローを行う一方で、研修担当には「導入した研修に成果があるのか、検証する」という大きな任務もあります。前述したとおり、今、社員の研修にかかる費用をコストではなく「投資」と考える企業が増えています。そのため、「その投資に対してどれだけのリターンがあるのか」を分析し、その結果によって研修の予算や研修自体の実施を検討するといった風潮がより顕著になっているのです。

こうした「研修の効果測定」の理論として、知られているのが、アメリカのカーク・パトリックが提唱する「4段階評価」です。

カーク・パトリックの4段階評価法

また、現在ではこの「4段階評価」に、レベル5として「ROI(投資対効果)」を追加した、「ジャック・J・フィリップスの評価モデル」も広く用いられています。

これは、研修や学習にかかったトータルのプログラムコストを、研修後、行動転換したことによって得られる総合利益で割って数値化し、その効果を測ろうというものです。ただし、この数値を正しく算出するには、技術が必要となるため、あまり一般的ではありません。

さまざまな研修会社が提唱する研修後の「アフターフォロープログラム」は、そのほとんどが、この4段階(一部5段階)評価理論をもとに考案されています。研修参加者へのアンケートやインタビューなどを通じて、参加者がどのレベルにまで到達しているのかをチェックし、その効果を測るための参考にしてみてはいかがでしょうか。

研修の“効果”を正しく測定するために

しかし、カーク・パトリックの「4段階評価」による効果測定も、前もって研修の「何を成果とするか」が定まっていなければ、正しい効果測定はできません。

レベル1の反応(=満足度)や、レベル2の学習(=理解度)は、参加者一人ひとりへの研修の振り返りや、研修後の課題や試験によって、その効果を判断することができます。
しかし、レベル3の行動(=実行力)や、レベル4の成果(パフォーマンスの変化)については、研修内容の理解だけでなく、日々の業務内容や職場環境など、さまざまな要因が絡んでくるため、単純に数値の良し悪しなどで判断できない部分も多いのです。

研修の効果を測定するうえで最も大切なのは、「研修後のどんな変化を“成果”とするか」を明確にしておくということ。それが定まっていなければ、せっかく研修を受けても「ためになる話が聞けた」というだけに終わってしまい、それを日常の業務にどう生かしてゆくのか、そこに意識をつなげることもできません。

研修の“効果測定”を行うためには、研修の“目的”に対しての達成度を測ることが要となります。研修の目的が「業績の向上」なのか、それとも日々の業務における「態度・行動の改善」なのかによっても、その効果測定の方法も、評価項目も大きく変わってくるはずです。

研修を受講する目的は何か。そして、その研修は日常の業務の中でどう関わり、なぜ必要とされるのか。そして、研修によってこれまでの行動・意識がどのように変われば「成功」と言えるのか?
そこまで明確になっていなければ、研修後に何が「効果」なのかもわからず、フォローも評価もできない“やりっぱなし”の状態になってしまいます。

また、経営コンサルタントや研修会社に「言われるまま」「勧められるまま」、ほかの会社も導入しているからという「なんとなく」の研修では、参加者のスキルやモチベーションに何の刺激(変化)も与えられず、実施サイドとしても「社員研修=コスト」という意識から抜け出せなく恐れもあります。

なぜその研修を受けることが必要なのか。実施後、参加者にどう変わってほしいのか、そして、その“あってほしい姿”に近づけるために、研修後、どのようなフォローをしていくべきか……。そこまでを明確にしておくことが「効果的な研修」への第一歩といえるでしょう。

研修の“成果”アップのためにやっておきたいこと

研修の「目的」を明確にしておこう

社員研修を導入するにあたり、まずは研修によって
「なぜ研修を導入する必要があるのか」
「何をもって“成果”とするか」
を明確にしておきましょう。

研修内容を振り返り、考える機会を与えよう

レポートの提出、事後テストの実施、報告会など、定期的に研修の内容を振り返り、その内容について改めて考える機会を設けることも必要です。

研修後のフォロー体制を整えておく

研修内容を普段の業務にどう生かしているか評価し、さらにフィードバックを行うなど、研修後のフォロー体制を整え、研修の“やりっぱなし”を防ぎましょう。

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