人事お役立ち

残業を減らすという労務管理、その効果とは?

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大手商社の伊藤忠商事や精密機器大手のリコーなど、夜8時以降の残業を原則廃止とする会社が少しずつ増えています。残業を規制することで、個人の働き方や労務管理にどのような効果が現れるのでしょうか。実際に導入した会社の声を参考に、そのメリットをご紹介します。

やるべき仕事を最優先!仕事のプライオリティが明確に

働く時間を制限されると、人は「今やらなければならない仕事は何か?」ということを常に意識するようになるもの。一般的に「重要度の高いものから」とプライオリティを付けて仕事に取り組むと、業務効率がアップするといわれています。

限られた時間のなかで、社員は「明日は何をどの程度まで進めるか」「来週中にしなければならない仕事は何か」といったように、自分なりの期限設定を設けて仕事のスケジュールを組むことが習慣化するでしょう。こうした個人レベルでの意識変化は、組織全体にもよい影響を及ぼします。午後の遅い時間や夕方以降に設定されてダラダラと長引きがちな会議などは自然となくなり、無駄な仕事が省かれるようになっていくはずです。

残業代は半年で7%減少!無駄な仕事の徹底排除でスピードアップ

残業規制により、仕事の優先順位やスケジュール管理への意識が上がるだけでなく、個々の仕事がスピードアップするという効果も現れます。メールの返信ひとつにしても、読んですぐに返信しなかったものをその場で返信するように心がけると、相手の返信も早くなり、結果的に全体の処理時間が短くなるそうです。また、会議に出る場合もあらかじめ議論の方向性を予測し、自分の意見をまとめたうえで臨むようになるなど、社員が自主的に効率的な仕事のしかたを追求するようになります。実際に伊藤忠商事では、社員から「徹底的に業務の無駄を省き、多くの仕事をこなせる力がついた」との声も挙がっているそうです。

また、会社としての費用削減効果も侮れません。伊藤忠商事では、深夜同様の割増賃金で朝の残業(5時~8時)を推奨してもなお、2013年の10月から2014年の3月までの6ヶ月間で約7%も時間外勤務手当が減少しました。加えて電気代などの費用削減効果があったこともあり、好調な業績を維持しています。

翌朝はスッキリ!プライベートも充実

フルスピードで朝から夜の8時ごろまで働けば、多くの人はぐったりと疲れるものです。仕事を早く終わらせて帰宅し、睡眠をしっかりとれば、次の日も朝からスッキリとした状態で頑張れるというよい循環が生まれます。また、家族と過ごせる時間や、趣味や自己啓発に費やせる時間が増えるなど、やってみればワークライフバランスのとれた生活に満足する人も多いようです。

仕事のパフォーマンスを落とさずに、社員が心身ともに充実した生活を送ることができる制度であれば、会社としても労務管理の一環として導入するメリットは大きいといえます。

制度の徹底には「会社の本気度」がポイント

ただし、こうした残業規制を根付かせるためには、軌道に乗るまでの会社の本気度がカギとなります。夜8時になったら毎日見回りを行い、「なぜ帰らないのか」と注意する。違反して残業を続けているものには、管理職も交えて理由を問いただすといったように、制度の徹底を図る姿勢が大切です。号令だけでは、残業への意識を変えることは難しいでしょう。

日本人の働き方は、諸外国に比べ「ダラダラと残業して非効率」だといわれています。共働き世帯が増加する日本では、「少ない残業で効率的な働き方」をすることが求められており、厚生労働省でも2015年の10月から原則夜8時までに退庁するという取り組みが始まります。会社側・働く側がお互いにメリットを実感できる働き方を目指して、残業規制を取り入れる効果は大きいのではないでしょうか。

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