人事お役立ち

経営コンサルのプロに聞く!
人材の“空洞化”はなぜ起こる?どう対処する?

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30~40代の優秀な人材が集まらない――そんな悩みを抱える企業が増えています。
50代以上の管理職と20代の若手社員が多く、それをつなぐ中間の世代の社員がいない。それにより「意思疎通が難しい」「世代間のギャップを感じる」というケースも少なくありません。

こうした人材の“空洞化”はなぜ起こるのか? 世代間ギャップはどのようにして埋めていけばよいのか? 長年、企業の経営コンサルタント・研修に携わってきた、株式会社ジェックの市耒晃次氏にお話をうかがいました。

中途採用社員が定着しない最大の理由とは?

近年、30~40代の人材不足によって、さまざまな企業から「営業やマネジメントが機能していない」といった内容の相談を受けるケースが増えているように感じます。

90年代の半ばにバブルが崩壊し、長く新卒採用を見送っていたという理由から、30~40代の社員数が他の年代に比べて少ないという企業は多くあります。そこで、景気が回復してきた今の段階で、中途採用により新たな30~40代の人材を獲得するのですが、せっかく獲得しても社風になじめず退職されてしまった――というケースも見受けられます。

中途採用社員の多くは、新たな会社でこれまでの経験を活かしながら長く働き、できることなら「この会社に骨をうずめたい」と考えています。
それなのに、せっかく入社した会社を辞めてしまう。それは一言でいえば、新たな職場に魅力を感じることができなかったから。

その会社がどのような理念のもとで、何を目指しているのか。そして理念の実現に向かって自分が何をするべきなのか。それが見えない職場では、日々の業務も「ただ言われたことをこなすだけ」となってしまうもの。
これでは、その会社で自分が働くことの意味も見出すことも、成長を実感することもできません。

管理職が会社の「理念」を理解しているか

こうした悩みを抱える企業に多いのが「中間管理職が機能していない」ということ。トップが掲げる会社の理念やビジョンが明確になっていない、もしくは、管理職にはしっかりと伝えているが、管理職がそれを部下にきちんと伝えていないケースが多いのです。

何を目指し、どこを向いて仕事をしているのか、それがわからないまま業績だけを追う、そして目標を達成できなければ叱責される。そんな職場に魅力を感じることなどできません。

若いメンバーがイキイキと働くためには、何よりも目標を持たせることが重要です。最初は「ちょっと頑張れば実現できる目標」をつくり、達成感を持ってもらう。それが本人の自信・やる気へとつながるのです。

そして、その目標は上から一方的に与えるのではなく、必ず本人に“考えさせる”こと。まずは自分が1年後どうありたいか、「1年後の目標」を立て、そこから逆算して半年後、3カ月後の時点でどうあるべきか、プロセス目標を考えるのです。

ここでの管理者の役割は、一人ひとりの目標やビジョンが固まる前の段階でアドバイスを与えること。決して「あれしろ」「これしろ」と命令をすることではありません。

ジェネレーションギャップも怖くない!

管理者が、部下の立てた目標に適切なアドバイスするためには、まず、自身が会社の理念をしっかりと理解しておかなくてはなりません。そして、その理念をもとに、自らが率いるグループや部署を1年後、3年後にどのようにしていきたいのか。そのビジョンを明確にし、メンバーにしっかり伝えていくこと。

自分自身が会社の一員として、管理職の立場で、会社をどう語るか。その部署をどう変えていきたいのか。こうした確固たる信念があるかどうかが重要なのです。

今は、いわゆる「飲みニケーション」を嫌う若者世代も多く、「アルコールハラスメント」などという言葉も生まれるほど。昔と違って「まずは一緒に一杯……」と、上司と部下が酒を酌みかわしながら親睦を深める時代ではなくなっています。そのため、中には「若手社員とどのように親睦を図ったらいいのかわからない」と悩んでいる管理職の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、たとえどんなに年齢が離れていても、人は会社の方向性やスタンスなど、その“強い想い”に惹かれるもの。

  1. 今後、この会社(部署)を、こうしていきたい。
  2. その目標を達成するためにみんなで、こういったことに取り組んでいこう。
  3. そのために、君にはこんな成長を期待している。

そういった想いがきちんと伝われば、飲み会などの世間的な「親睦を深める場」がなくても、十分に部下との信頼関係は築けるものなのです。

「社員全員で会社を良くしていこう」という想いが共有できている企業は、管理職も若手社員もイキイキとやりがいを持って働いています。世代間のギャップや部内の意識低下を感じる時にこそ、これまでの自分の経験や、過去の成功体験に頼るマネジメントではなく、理念・ビジョンに基づいた「考えさせる」マネジメントに取り組むべきです。

ノウハウや技術を学ぶ勉強会や、目標達成のための対策会議だけではなく、ぜひ一度、会社の理念・ビジョンを再認識し、スタッフ間の意思疎通を図る時間を設けてみてはいかがでしょうか。年齢差やギャップを埋めることにつながるはずです。

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株式会社ジェック
市耒 晃次

専務取締役。コンサルティングや研修・トレーニングを通じ「需要創造型経営への変革支援」に取り組む。自らもインストラクターとして経営者・管理者・営業担当者向けセミナーを担当し、多くの企業の業績向上に貢献している。

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